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暮らしに寄り添う輪島塗

創業200年という、とても長い歴史を誇る「田谷漆器店」。

田谷漆器店は「暮らしの塗師屋」をテーマに、輪島塗をとおして自然と人間が共生するライフスタイルを提案しています。

 

現在はお箸やお椀などの漆器を取り扱っていますが、田谷漆器店の始まりは江戸時代。寺社仏閣、漆器の製作・販売・修理を行っていました。

ほかには真似できない伝統技術は、国の重要無形民俗文化財に指定されている「唐津くんち」の曳山の修復などにも携わるなど、輪島塗による伝統文化の継承に日々取り組んでいます。

 

創業200年の歴史

田谷漆器店は1818年に創業し、初代・田谷喜兵衛氏が職人として輪島塗にたずさわったのが始まりです。

輪島塗の伝統技術を受け継ぎながら、冠婚葬祭に使われる家具膳や、寺社・料亭におさめる什器などを作り続けています。

 

正式に「田谷漆器店」として事業を開始したのは1916年で、百貨店などで一般の方に向けても輪島塗の製品を販売するようになりました。

そしてこの頃から、新しい可能性を求め、日常生活で使えるさまざまな輪島塗の開発に取り組むようになりました。

 

このように、田谷漆器店では「暮らしの塗師屋」をテーマに、輪島塗の新たな可能性を追求し続けています。

 

ものづくりへのこだわり

輪島塗はおよそ124もの工程があり、職人の分業制で作られています。輪島塗には厳しい規定があり、木と天然漆、地の粉(珪藻土)を使い、伝統的な工程を守りながら作られたものだけが輪島塗と認定されています。

 

お客様に安心・安全で使って欲しい想いを胸に、ヒバやアテ(ヒノキ・アスナロ)など、天然木に天然漆が用いられています。

さらに、すべての作業工程はゆっくりと時間をかけて行っています。

昔ながらの手仕事で、職人たちが漆と対話をしながら「ゆっくり作る」。

この工程を繰り返して輪島塗は、しなやかな強さとぬくもりのある美しさをそなえたうつわへと仕上がります。

 

輪島塗は日常生活のなかで使うことで、真価を発揮するといいます。

厳選した自然素材から五感を癒す心地よさを、日々の暮らしのなかで触れながら感じてほしいという想いが込められています。

 

田谷漆器店のアイテムを多数ご用意しています!

 


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きっと多くの方が、一度は聞いたことがあるであろう「伝統工芸品」ですが、実はよく似たものに「伝統的工芸品」があることをご存知でしょうか。

 

この2つはよく似た言葉ですが、意味はそれぞれすこし異なります。

この記事では、どのような違いがあるのか、伝統的工芸品の定義や伝統工芸品の種類についてご紹介します。

 

日本が誇る伝統工芸品とは

伝統工芸品とは、現在まで長年受け継がれてきた、伝統的な技術・技法によって作られた工芸品のことです。

ここでは、どのような伝統工芸品があるのかご紹介します。

 

陶磁器

陶磁器とはなどを原料とし、こねて成形後、焼き上げたうつわのことです。お皿やマグカップ、花瓶などさまざまなものがある陶磁器には、大きく分けて陶器と磁器の2種類があります。

「土物」とも呼ばれる陶器は、土を原料として焼き上げるため、土特有なぬくもりがあります。

磁器はガラスにも使われる長石や珪石といった石を原料としているため、陶器より透明感のあるのが特徴です。

 

織物

織物とは、縦糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に組み合わせて織っていく生地のことです。染め方や織りの種類によって、仕上がりもさまざまです。

 

金工品

金工品とは、金属を加工してできる加工品のことです。素材には金属のほかに、銀や銅なども用いられます。鋳型(いがた)と呼ばれる型に溶かした金属を流し込み、型を作る鋳金(ちゅうきん)を行います。その後、彫金と呼ばれるたがねを用いて、彫刻する技法を施します。鍋からフライパン、日本刀とさまざまな金工品があります。

 

漆器

漆器とは、うつわなどに漆を塗って仕上げた工芸品のことです。

そんな漆は、ウルシの木から採取した樹液から作られており、耐水性、抗菌作用が期待でき、耐久性にも優れています。

このような特徴から、お椀やお盆といった日用品などに幅広く用いられています。

田谷漆器店
拭漆 ミニベラ -全2色-

【関連記事】輪島塗の魅力は、丈夫さと美しい漆にある? 

 

伝統的工芸品との違いと条件とは

伝統的工芸品とは、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて、経済産業大臣が指定した工芸品のことをいいます。

 

伝統的工芸品として認められるには、下記5つの項目をすべて満たして、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(昭和49年法律第57号)に基づく経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことをいいます。

 

令和5年10月26日時点で、241品目(種類)が伝統的工芸品に指定されています。

 

【伝統的工芸品と認められるのに必要な5つの要件】

  • 主として日常生活の用に供されるものであること
  • その製造過程の主要部分が手工業的であること
  • 伝統的な技術又は技法により製造されたものであること
  • 伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造されたものであること
  • 一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、またはその製造に従事しているものであること

 

【参考】伝統的工芸品|経済産業省

 

さらに、経済産業大臣が指定した技術・技法・原材料で制作され、産地検査に合格したものには、シンボルマークである伝統マークのデザインがあしらわれた「伝統証紙」を貼ることができます。

【出典元】伝統的工芸品のシンボルマークについて | 伝統的工芸品産業振興協会

 

はんなり
青萩 -ゆらぎ皿-

 

民芸品と伝統工芸品は同じ?

ここまでご紹介した2つのほかに、「民芸(民藝)品」と呼ばれるものがあります。この民芸品もまた、伝統工芸品と同様に日本が誇る工芸品の一種です。

 

この民芸品とは、日本を代表する思想家・柳宗悦が中心となって提唱した「民藝的工芸品」を略した言葉をいいます。

 

民芸品はもともと、「下手物(げてもの)」と呼ばれるような安物の品でした。しかし、柳宗悦と、宗悦の盟友だった濱田庄司や河井寛次郎らが、どんなに派手な装飾はなく、安いものであったとしても、下手物には「健康な美」「平常の美」があるとし、「民藝品」と呼ぶようになりました。

 

民芸品と工芸品には、用途と生産方法があります。

民芸品は、名もなき職人が日々の暮らしで使うものとして作る一方、工芸品は実用性は備えつつも、美術的な美しさを目的としているものが多いという違いがそれぞれあります。

 

地域によって特色も異なるため、旅行に行った際にその地域の工芸品を揃えてみるのも楽しいかもしれません。

NEKADO(ネカド)
ネクタイ -水郡 紺-

さいごに

近年では、日本のみならず海外からも親しまれてきている伝統工芸品。

日本には知らないだけで、まだまだたくさんの伝統工芸品が存在します。それらは現在に至るまで、職人の努力や繊細な手仕事によって受け継がれてきています。

お箸や食器、花瓶といった日用品などをお家に取り入れることで、手仕事のぬくもりを感じてみてくださいね。

山田硝子
天開ぐい呑み -瑠璃-

 


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天然木を用いたセイロや弁当箱など、昔から多くの人に親しまれている「曲げわっぱ」。

曲げわっぱは、木のもつぬくもりや見た目の美しさなど、さまざまな特徴と魅力が詰まっています。そんな曲げわっぱは、日常にも取り入れやすいのが嬉しいポイントです。

 

この記事では、曲げわっぱの魅力から歴史、手入れ方法について詳しくご紹介します。

 

曲げわっぱとは

曲げわっぱとは、ヒノキやスギなどの木の板を用いてつくられたもの。

薄い板に仕上げた木材を曲線に曲げて楕円型や四角形にし、木と木を繋ぎ止める箇所も、樺や桜の木の皮が用いられています。

 

そんな曲げわっぱですが、一般的にお弁当箱のイメージが強くもたれています。そこには、お弁当箱に曲げわっぱが使われる特徴と魅力が詰まっています。

 

ご飯がおいしく食べられる

曲げわっぱに用いられる木材には、吸湿性が高いという特徴があります。そのため、「木が呼吸している」とたとえられることもあるように、湿気が多い時期は水分を吸い込み、乾燥する時期には水分を出す作用があります。

そうすることで、お米が水っぽくなったり、固くなったりすることなく、おいしく食べることができます。

 

軽くて丈夫

曲げわっぱの素材には薄い木を用いているため、ステンレスやプラスチックのお弁当箱と比べ、軽いのが特徴です。また、素材の木には強度があるため、長く使うことができます。そのため、持ち運びしやすくお昼に最適なお弁当箱です。

 

殺菌・抗菌効果の期待

曲げわっぱに用いられる木材は吸湿性が高いだけではなく、殺菌効果も期待できます。中でもひのきや杉には殺菌効果があるといわれているため、暑い時期でもおかずが傷む心配も少ないでしょう。

 

曲げわっぱの歴史

いつから使われていたのかは明確ではありませんが、平安時代の遺跡から曲げわっぱが発見され、古くから使われていることがうかがえます。

一説によると、木こりが杉の木を曲げてうつわとして使っていたのが、始まりともいわれています。

 

そんな曲げわっぱが、日常で使われるようになったのは藩政時代です。当時は、その日のご飯を食べるのが困難な家庭が多く存在しました。その様子を見た大館城の主であった佐竹西家(さたけにしいえ)が、内職として曲げわっぱを作ることを推奨したといわれています。

そうして、江戸時代には曲げわっぱ作りが活発化してゆき、現在にも受け継がれる技術・伝統工芸品となりました。

 

曲げわっぱの種類と特徴、選び方のポイント

曲げわっぱは、大きく3種類に分けられます。ご自身の好みにあった曲げわっぱを選ぶ際に押さえたいポイントとして、種類ごとの特徴やメリット・デメリットを理解しましょう。

 

無塗装(白木)曲げわっぱ

最もシンプルな作りな曲げわっぱが、塗装や加工を施していない白木を使ったもの。無塗装(白木)曲げわっぱであれば、木のもつあたたかさや、木の香りを楽しむことができます。

 

メリット デメリット
  • 木の香り、木目の美しさをたのしめる
  • 木材がもつ抗菌作用が期待できる
  • 時間が経過しても、ごはんをおいしく食べられる
  • お手入れの際、洗剤が使えない
  • 湿気に弱いため、カビに注意が必要
  • 揚げものをそのまま入れてしまうと、油が木に染みる可能性がある

 

漆塗り曲げわっぱ

曲げわっぱには、漆塗りを施したものもあります。漆を塗ることで艶のある見た目から抗菌作用、丈夫さといった魅力が詰まっています。

お椀のように色のついた漆を塗り木目が見えないものを「本塗り」、透明な漆を表面に塗り木目が見えるものを「拭き塗り」といいます。

丈夫で長く使うことができるものの、手間のかかるぶん高価なものが多い傾向があります。

ウレタン塗装曲げわっぱ

ウレタン塗装の曲げわっぱは、白木にウレタン樹脂を塗っており、見た目は無塗装のものに近いです。漆のように色はつかないため、木目の美しさ、食器洗剤が使えるという魅力があります。

 

曲げわっぱのお手入れ方法・注意したいポイント

曲げわっぱは、種類によってお手入れ方法が異なります。

正しく保管することで、より長く使うことができます。ここでは、種類に分けてお手入れ方法をご紹介します。

 

無塗装曲げわっぱ

曲げわっぱは、塗装などはせずに木のみで繊細に作られています。そのため、食器用洗剤も使わずにお湯でやさしくスポンジ洗いします。汚れがすごいときは、短時間お湯でつけ置きなどして落とします。そのあとは、しっかりと水分をきって乾燥させます。このときに、軽く布巾でふいてあげるのもよいでしょう。

何も加工していない木のため、しっかりと乾燥させないとカビが繁殖してしまう危険性もあります。

 

漆塗り曲げわっぱ

漆塗りが施された曲げわっぱは、食器用洗剤を使うことが可能です。ある程度水で汚れを落としたあとは、スポンジで洗い、水で流します。布巾などを使い水気をとり、白木の曲げわっぱ同様にしっかりと乾燥させます。

ほかの食器と一緒に洗えるため、気軽にお手入れしやすいのも特徴です。

 

ウレタン曲げわっぱ

基本的に漆塗りと同様に、食器用洗剤を使って洗うことができます。スポンジで汚れが落とせたら、布巾でふいてしっかりと乾燥させます。こちらも、気軽にお手入れしやすいのが特徴です。

 

受け継がれる伝統技術

江戸時代から受け継がれてきた、曲げわっぱの技術。

その技術が高く評価され、秋田県で生産されている大館曲げわっぱが国の伝統的工芸品に指定されました。

そんな曲げわっぱは正しくお手入れすることで、長く使い続けることができます。

ご自身に合ったものを選び、日常に伝統工芸品を取り入れてみてはいかがでしょうか。

【関連記事】組子細工の特徴から歴史、文様の種類と意味も解説


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およそ数千年もの歴史をもつといわれている、石川県が誇る伝統工芸品「輪島塗」。

輪島塗は漆を用いた伝統技法で、100以上の作業工程を多くの職人によって製造されています。

この記事では、輪島塗の特徴から魅力、歴史について詳しくご紹介します。

 

輪島塗とは

輪島塗は、石川県輪島市で作られる漆器です。

漆器には、輪島地の粉を下地に用いています。輪島地の粉とは、能登半島でとれた珪藻土を粉状にしたものです。

 

なんといっても、漆の美しい艶が魅力な輪島塗。

土台となる木地には、金や銀の粉末を混ぜた漆を何度も塗り重ね、模様を描きます。そうすることで、深い輝きと美しい色合いを表現します。

 

そんな輪島塗は、1977年に国の重要無形文化財に指定されました。

 

輪島塗の特徴と魅力

輪島塗は美しさはもちろんですが、丈夫さも大きな特徴のひとつです。ここでは、輪島塗の特徴と魅力についてご紹介します。

 

華やかな見た目

輪島塗の美しい見た目は、堅牢優美(けんろうゆうび)とも呼ばれ、日本が誇る装飾です。その美しさは、主に沈金(ちんきん)と蒔絵(まきえ)のふたつの方法で施されています。

 

沈金(ちんきん)

輪島塗にはさまざま魅力がありますが、華やかさも大きな魅力のひとつです。漆で何層にも塗り重ねられたうつわは、輪島塗にしか出せない艶やかさがあります。

 

さらに美しさを演出してくれるのが、金や銀の箔が施された装飾です。この技術は「沈金(ちんきん)」と呼ばれ、彫った文様に漆をすりこんだあと、箔を置いていく技術です。

 

彫った文様に装飾していくことで、立体的に見えるのが特徴。彫る方向や深さの違いによって、異なる表情がうかがえるのも魅力です。

 

蒔絵(まきえ)

蒔絵とは、漆で文様を描き、漆が固まる前に金銀粉を蒔きつける技法のことをいいます。

 

丈夫さの秘訣

輪島塗の特徴のひとつである、丈夫さ。その丈夫さの秘訣は、下地に隠されています。

 

地の粉(じのこ)

地の粉とは、珪藻土を蒸し焼きにして粉砕したものをいいます。

輪島塗では、主に能登半島で採取したものが用いられ、地元の方には「輪島地の粉(じのこ)」と呼ばれているそうです。

 

主に輪島塗の下地材として用いられ、珪藻土の小さな穴に漆液が染み込むことで、強度の高い下地ができあがります。また、粉の大きさにも種類があり、工程によって使い分けられています。

 

布着せ(ぬのきせ)

布着せとは、うつわの壊れた箇所に布を貼り付け補強していく輪島塗ならではの技術です。椀などの縁や底の薄いところに、麻布や寒冷紗(かんれいしゃ)といった布を貼り付けていきます。その際に、漆(生漆と米糊とを混ぜたもの)を接着剤として用います。

塗師(ぬりし)の指先でなでつけられた布と木地が完全に密着することで、木材がより頑丈かつ耐久性が増します。

 

ずっと使い続けられる漆器

輪島塗の美しさと丈夫さは、「輪島塗124工程」といわれるほど数多くの工程と何人もの職人の手仕事を経てできています。

そのため、もしうつわが欠けたとしても、傷や剥げが深部まで及ぶことはほとんどないといえます。

職人の手によって修理ができることで、気に入った漆器を長く使い続けられることも、輪島塗の魅力のひとつです。

 

輪島塗の歴史

諸説ありますが、鎌倉時代後期から室町時代に紀州の根来寺(ねごろじ)から来た僧が輪島塗の原型となる技術を伝えた説が有力といわれています。

ただし、能登半島にある数々の遺跡からは7,000年〜8,000年前の漆器や装飾品が数多く発見されています。

また、1467年に輪島在住と見られる塗師の名が記されるところから、15世紀後半には漆器の生産が行われていたと考えられています。

 

江戸時代に入ると技術が進歩してゆき、現在の形に近い形の輪島塗が作られるようになり、沈金と蒔絵の技術を発展させます。

 

そして、塗師屋(ぬしや)が商品の見本をもって、行商して販路を拡大していきます。さらに、独自に椀講(わんこう)と呼ばれる販売方法を考案したことで、多くの人に広まっていきました。

椀講とは、数名でグループを組み品物のお金を出し合い、抽選に当たった1年で一人のみが品物をもらうことができる仕組みです。

 

輪島塗の作り方

輪島塗の100以上もの作業工程は、分業制で分担されています。そんな作業工程は、大きく4つに分かれます。

 

塗師屋(ぬしや)

塗師屋とは、企画から製造、販売などすべてを管理する、いわば総合プロデューサー。100以上の工程をまとめ、最終的にどのようにして売るのかを考える重要な立ち位置です。

 

木地(きじ)

輪島塗の土台となる木地を作る、木地師と呼ばれる職人たちがいます。選んだ木地を削ったり、くり抜いたりして成形します。

輪島にはそれぞれの技法を専門とする職人によって、木地の種類によって最適な木材が選ばれています。

なお、木地は大きく分けて次の4種類があります。

 

椀木地(わんきじ)

椀木地はろくろを挽いて、椀や皿といった丸い形をしたものを作ります。木地には、ケヤキやミズメザクラが用いられています。また、挽物木地(ひきものきじ)ともいいます。

 

指物木地(さしものきじ)

指物木地は、板状の木地を組み合わせ、膳や重箱といった四角いものを作ります。木地には、アテやヒノキ、キリ、トチなどが用いられています。また、角物木地(かくものきじ)ともいいます。

 

曲物木地(まげものきじ)

曲物木地は、薄い板を折り曲げ、わっぱや丸盆といった曲げたものを作ります。木地には、アテやヒノキ、キリなどが用いられています。

 

朴木地(ほおきじ)

朴木地は鑿(のみ)やカンナで木をくり抜き、自由自在に成形します。好きな形を作れるのが、朴木地の特徴です。木地には、ホオやアテが用いられています。また、刳物(くりもの)木地ともいいます。

 

髹漆(きゅうしつ)

髹漆とは、漆を塗る技法のことです。この工程では、下地、中塗り、上塗りが施されます。

 

下地

下地の工程では、用意した木地に漆を塗っていきます。壊れやすい箇所には、布着せを行い補強します。そして、一辺地、二辺地、三辺地と呼ばれる3段階に分けて塗り重ねていきます。何度も塗るたびに乾燥と研ぎを行うことで、きめ細かくなめらかな風合いに仕上がります。

 

上塗り

下地のあとに中塗りを行い、上塗りでは漆を数回に分けて塗ります。

上塗りは髹漆のなかで最後におこなう工程のため、ほこりやちりがつかないような場所で、厚さを均等に仕上げていきます。

 

加飾(かしょく)

丈夫な作りと華やかで美しい見た目は、最後の加飾によって調整されます。

輪島塗における加飾の技法には、主に次の3つがあります。

 

呂色(ろいろ)

呂色は上塗りしたあとに、研ぎ炭で磨き、漆を塗りこむ作業を繰り返します。呂色師の手によって丁寧に作業が繰り返され、漆器に艶を出します。

 

蒔絵(まきえ)・沈金(ちんきん)

輪島塗の華やかな模様は蒔絵・沈金の装飾方法で作られています。

ここでは、漆で模様が描かれ、金や銀といった箔を用いて美しく華やかに仕上げられます。

 

受け継がれる伝統技術

およそ数千年の歴史をもち、現在まで受け継がれてきた輪島塗。

そんな100以上もの作業工程がある輪島塗は、多くの職人によって支えられています。

職人が木地の選定からこだわり、手に持ったときにしか感じ取れないぬくもりや多くの魅力があります。

また、もし欠けてしまっても修理をすれば生涯にわたり使えるのも輪島塗ならでは。

椀や箸など、一生もののうつわをぜひ毎日の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。


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箔(はく)の可能性を追求し続ける

箔の価値を守り、未来につないでいくことを使命としている箔座(はくざ)。

 

そもそも箔とは、金や銀、プラチナ、銅などの金属をごく薄く延ばしたもの。代表的なものとして、金箔があります。

 

箔座では創業以来、金箔をはじめとするさまざまな箔(はく)をつくり続けており、箔本来の魅力と美しさ、そして箔がもつ価値を追求し続けています。

箔座では、1つひとつ職⼈がていねいに箔を置いて、うつわやアクセサリーなどのアイテムづくりに取り組んでおり、それらは「箔品」と呼ばれています。

 

そのほか、未来の美を叶えるコスメティックス、⽬にも⾆にも美しい⾷のアイテムなども手がけており、箔がそこにあることによってもたらされる豊かさを日々追求しています。

 

箔を身近な存在へ

箔座の始まりは、およそ100年前。現代表取締役社長を務める高岡氏の祖父が、高岡金箔店として創業したのがはじまりだそう。以来、伝統的な製法の「縁付金箔(えんつけきんぱく)」をつくり続けています。

そして、箔座株式会社を創立し箔座グループを設立し、箔の可能性を広げるべく事業を展開してきました。

 

「“箔がそこにある”未来をつくる。」という企業理念を掲げ、箔がそこにあることで、人々がより幸せで、時には心の支えとなり、豊かな心になれる。

そのような社会、未来を描き、箔座では箔と日々真摯に向き合っています。

 

すべてが「ていねい」であること

箔座は金箔製造を担う「金箔工場」と、その金箔を活かした箔品をつくる「箔品工房」の2つの拠点で製造されています。

 

とは単なる材料・素材ではなく、職人がその魂をもってつくりあげた、それ自体が希少な存在。そして、その希少な箔を感性と確かな技術で最大限に活かす職人がいます。

 

ていねいに箔をつくる。ていねいに箔を置く。

 

箔座ではいかなる業務・領域、いかなるプロセスにおいても一貫して、「ていねいである」ことを指針としたものづくりが今日もおこなわれています。

 

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GOSUの生みの親、「副久製陶所」

肥前吉田(ひぜんよしだやき)の産地として知られる、佐賀県嬉野市にある副久製陶所が手がけるGOSU(ごす)。

この地域では、美術品や業務用食器を多く手がける有田にも近いものの、普段使いしやすい食器を中心に手がけています。

 

1953年創業の三代にわたって続く同窯元では、三代目となる副島久洋さんが、妻・美智子さんとともに、先代から受け継がれてきた技法を活かした作陶をおこなっています。

 

長年うつわを作り続けていても、未だに窯をあけるたびにその美しさや歴史の面白さ、奥深さといった磁器の魅力を肌で実感するそうです。​

5種類の顔をもつGOSU

ブランド名にもなっている呉須とは、古くから染付などの磁器に使われているブルーの顔料(主成分:酸化コバルト)のこと。

 

1.0から5.0の5種のブルーの表情をうつわに染め付け、焼き留めました。深みのある渋いものから、はっとするような鮮やかなもの、薄雲のベールのように軽やかなものまで。

一口に呉須と言っても、その色合いはさまざまです。

 

副久はこの呉須のブルーにこだわり、とっておきの5色を生み出し、副久独自の「GOSU 1.0 – 5.0」として焼き上げています。

 

色を表現する伝統技法「濃み」

副久では、古くから呉須を塗る際に使われている「濃み(だみ)」と呼ばれる手法を用いています。

 

これは、濃み筆という専用の大きな筆にたっぷりと呉須を含ませ、指先で滴り落ちる絵の具の量を調節しながら細かく塗り進めるという技法です。技術と集中力、そしてなにより大変根気のいる作業は、GOSUの色を表現するのにとても重要な工程です。

この手法により、深く引き込まれるような奥行きのあるブルーになると同時に、ひとつとして同じものはない唯一無二のうつわへと仕上がります。

 

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いまの暮らしになじむ、新しい漆の箸

十八膳(じゅうはちぜん)は、漆芸の里として知られる石川県・輪島で70年以上続く塗箸工房職人の「もっと気軽に、漆の箸を使ってほしい。」との想いから、今の暮らしになじむ新しい漆の箸が生まれました。

 

石川県の県木である「能登ヒバ」と、唯一の天然塗料「」をもとに、代々続く塗箸工房の「十八番」(おはこ)の技を活かして、一膳一膳を丹念に仕上げています。

 

自然素材だけでつくられており、箸を手にしただけで伝わる能登ヒバのぬくもり、漆の心地よさを感じとることができます。

 

多様なライフスタイルに馴染む、伝統にとらわれないデザインは、食事に合わせてお箸を選びたくなるような、多彩なラインナップを取り揃えています。

 

使う人の気持ちを大切に

人々が生きていくうえで、なにより大切な食事。そのなかで、特にわたしたち日本人にとって欠かすことのできないのが箸です。

心のこもった料理が格別なおいしさであるように、箸もまた心を込めてつくることがとても大切だと十八膳では考えています。

 

そのため、十八膳では塗りから絵つけ、検品まですべての工程を、熟練の職人が1つひとつ心をこめて丹念に仕上げ、作業しております。

 

また、箸はとても軽やかな使い心地で、食材の触感が手から伝わり食事をさらにお楽しみいただけます。そして、漆塗りとの相性もよく、美しい木目と自然素材ならではの優しい使い心地を味わえます。

 

十八膳では、安心して使ってもらえるよう、職人の強い想いが込められています。

 

妥協しない「6つのこだわり」

十八膳は多くの人に安心して使っていただけるように、「漆の塗り」「箸の木地」「安心安全」「手づくり」「心地よさ」「デザイン」、これら6つのこだわりをもって作りあげています。

箸の基本となる木地は、世界農業遺産として認定された能登の里山里海で、すくすくと育った「能登ヒバ」を使用。そんな能登ヒバは、高い抗菌性耐久性をもっているため、毎日の食卓で使う箸に最適です。

十八膳の箸は木地のみならず、口に入れることに配慮して漆にもこだわりをもっています。

塗りに健康に影響を及ぼすおそれのある科学塗料は一切使わず、下塗りから上塗りまで唯一の天然塗料である漆で仕上げています。

 

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古くから木造建築に用いられてきた「組子細工」。

 

緻密で繊細な模様は、釘を使わずに木を組み合わせることで生み出されます。

この記事では、組子細工の特徴から歴史、組子の文様に込められた意味について詳しく紹介します。

 

繊細な技術「組子細工」

組子細工(くみこざいく)とは、釘を使わずに木だけを組み合わせてつくる技術のことです。

材料となる木材を細かく割り、のこぎりや鉋(かんな)、のみを使い、サイズや穴などを調整していきます。

ごくわずかでもズレなどがおきると組み合わせられないことから0.1mmのズレも許されず、職人の繊細で細かい技術によって仕上げられています。

 

そんな組子細工の種類は、200種類以上あるといわれ、そのすべてが木だけでつくられています。

 

最古の木造建築を支える組子細工

組子細工の歴史は古く、およそ1400年前の飛鳥時代までさかのぼります。

現存する世界最古の木造建築されている法隆寺の金堂や五重塔の手すりには、「卍崩し組子(まんじくずしくみこ)」が施されています。卍崩し組子はその名のとおり、卍を崩したような文様です。

 

平安時代に入ると、貴族の寝殿造の屋敷に襖(ふすま)や障子(しょうじ)といった建具として取り入れられるようになりました。

 

室町時代に入ると、書院造(しょいんづくり)が広がります。建具装飾が発展するとともに、障子の桟(さん)や襖などには組子細工が取り入れられ、組子の技術・装飾が進歩していきました。

 

江戸時代に入ると木造建築の需要が高まり、組子細工の技術が大きく発展していきます。

木材のみを使用して作られる組子細工は、木造建築に最適だったようです。

また、このころには多くの職人たちがいくつもの種類の模様を作り出し、組子細工が活発化していったようです。そして現在では、200種類以上の組子の文様があるといわれています。

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組子細工に見られる代表的な文様

冒頭でも少し説明したとおり、組子細工の文様は200種類以上あります。ここでは、そのなかでも代表的な文様をいくつかご紹介します。

 

麻の葉(アサノハ)

麻の葉には、子供の健やかな成長を願う意味が込められています。成長が早くまっすぐ伸びる植物ということから、子どもの健やかな成長を願う意味合いが込められています。

また、三角形は古くから魔除けの意味が込められており、その集合体である麻の葉は「強い魔除けの意味」も込められて親しまれてきました。

 

胡麻(ゴマ)

胡麻は、胡麻の実を断面したときをモチーフにした文様で、健康や長寿を願うといった意味が込められています。

 

桜(サクラ)

桜は、日本を象徴する花をモチーフにした文様です。

昔は、桜でその年の穀物の実りを祝っていたことから、五穀豊穣(ごこくほうじょう)などの意味が込められています。

 

千本格子(センボンコウシ)

千本格子とは、細く無数の格子のマス目が並べられた文様です。格子のマス目からは魔物を見張り、魔除けの効果があるといわれています。また、細かく無数のマス目には、子孫繫栄の意味も込められています。

 

組子細工の作り方・製作工程

組子細工が完成するまでには、職人によるいくつもの工程によってつくられています。

具体的には、以下の製作工程によって仕上げられています。

 

  1. 材料となる、木材を用意する(檜や杉など)。
  2. パーツとなる、木材の選別をする。サイズ調整などの、切断や切り込み作業を行う。
  3. 用意したパーツ(地組)を組み立てる。
  4. 組み立てたパーツの、最後の仕上げ。ツヤを出すために表面を磨く。
  5. 完成したパーツを枠に組み込み完成。

 

繊細な職人の手仕事

現在では200種類以上もの文様があるといわれている組子細工は、多くの職人によって受け継がれてきました。緻密な文様は、繊細な職人技で仕上げられています。

 

誕生当初は建具の一部に使われていましたが、近年では日常のアイテムまで幅広く使われています。ウォールデコやコースターなど、伝統工芸品を日常で感じることができます。

組子細工を気軽に体験できる場所もあるため、ぜひ魅力や素晴らしさを肌で感じてみましょう。

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