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日本人にとって、大切な行事のひとつである新嘗祭(にいなめさい)。

新嘗祭とは毎年11月23日に行われる、収穫祭です。また、この11月23日は勤労感謝の日でもあります。

 

そんな新嘗祭は、どのような歴史のある行事なのでしょうか。

今回は新嘗祭の由来、神嘗祭と大嘗祭との違いについて詳しくご紹介します。

 

新嘗祭とはどのような行事?

新嘗祭とは、その年に収穫できた穀物や新米を神々にお供えしお祝いする収穫祭です。毎年11月23日に、宮中や神社で儀式が執り行われます。

宮中では、当日に天皇陛下自らが育てた新穀を奉ったあとに、その新穀を召しあがります。このときに神様と一緒に食事ができるのは、天皇陛下のみです。

 

新嘗祭は、神様と一緒に新穀を食べたことで新しい力を得て、翌年の豊穣を約束するための行事であり、宮中にとっては欠かすことができない重要な神事です。

 

新嘗祭は、「にいなめさい」「しんじょうさい」のほか、「にんなめのまつり」という読み方をされることもあります。

また、新嘗祭の「新嘗」には、新穀を味わいながらいただくという意味が込められています。

 

新嘗祭の由来について

新嘗祭はいつ制定された行事なのか、勤労感謝の日との関係についてご紹介します。

 

新嘗祭はいつから始まった?

新嘗祭の由来には諸説あり、具体的な起源は定かではありません。しかし、『古事記』によると、天照大御神が五穀豊穣を願ったことが記されているといいます。

 

新嘗祭が11月23日に制定されたのは、1873年です。もともとは、旧暦で2番目にあたる卯の日に行われていました。しかし、旧暦で数えてしまうと、毎年日付が変わってしまいます。

そこで、1873年に新暦の11月の2番目にあたる卯の日に行うようになったといわれています。それが、今の11月23日となります。さらに、卯の日は繁栄を象徴する縁起のよい日でもあるといわれています。

 

勤労感謝の日と同じ?

11月23日といえば、多くの人が思い浮かべるのが勤労感謝の日。もともとは新嘗祭の日でしたが、戦後にGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の政策により、労感謝の日として制定されました。

 

神嘗祭(かんなめさい)との違いについて

神嘗祭(かんなめさい)とは、毎年10月15日〜17日に伊勢神宮で執り行われる宮中行事です。この神嘗祭は、その年に最初に収穫した新穀を天照大御神といった神々に捧げ、感謝をするお祭りです。それに対し新嘗祭は、天皇が自身で育てた新穀を捧げ感謝をします。宮中では10月17日に、執り行われるようになりました。

 

 

大嘗祭(だいじょうさい)

大嘗祭(だいじょうさい)とは、新しく天皇が即位したあと最初に執り行う新嘗祭のことです。大嘗祭の日程は正式には定められていませんが、例年11月に行われています。

このときに使われるお米は、斎田点定(さいでんてんてい)と呼ばれる儀式から選ばれます。この儀式では、亀卜(きぼく)と呼ばれる亀の甲羅を使った占いでお米の産地が決まります。

 

新嘗祭は宮中で執り行われますが、大嘗祭は大嘗宮(だいじょうきゅう)と呼ばれる、大きな祭場が用意されます。大嘗宮に参列した人々を招き、会食をふるまうなどの大響の義(だいきょうのぎ)を行います。

 

感謝の気持ちを込めていただく

新嘗祭はただの宮中行事ではなく、翌年の豊穣を約束するための儀式です。

毎日の食卓でお米を美味しくいただいている私たちにとっても、大切な行事です。

 

11月23日には、いつもより感謝の気持ちを込めていただいてみてはいかがでしょうか。

きっと皆さんの気持ちが農家さんにも伝わり、来年もおいしくいただけるはずです。

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JOHANASに想いをのせて

絹との新しい暮らし方を提案している、JOHANAS(ヨハナス)。

JOHANASは絹織物業を営む松井機業の6台目である、松井紀子さんによって立ち上げられたブランドです。

JOHANASという名は、産地である富山県南砺市城端からつけられました。身近な人たちから、世界の人々に届けたいという気持ちが込められています。

松井機業は明治10年の創業以来、絹織物業を一貫して行なっています。しけ絹を利用したインテリアアイテムや斜子・紋紗などの表具地、和装用夏用襦袢として使われる駒絽などの小幅織物を製造しています。

 

優しく包み込む

JOHANASは、2頭のが創り出す奇跡の「玉糸」から織られる「城端しけ絹」を使用しています。

そんな奇跡の玉糸を作り出す2頭の蚕は「玉繭」と呼ばれ、結婚する二人を象徴するかのような愛の結晶です。

そうして作られるしけ絹には、快適な肌ざわり、消臭、吸湿性など、さまざまな働きが期待できます。

さらに、松井機業が作り出す絹には、無数の三角形のカタチをした繊維が詰まっています。プリズム効果で乱反射するため、表面に光沢が生まれるのが特徴です。絹越しに光をとおすと、光の強さが柔らかくなり、心地よさが感じられます。

 

人生を変えた対話

紀子さんは東京の証券会社で営業職として働いていましたが、東京生活8年目にして絹織物に魅せられ2010年にUターンをしました。

松井機業5代目の父、松井文一(まつい・ふみかず)さんと得意先で話を聞き、そのなかで蚕の素晴らしさを知ったのがきっかけとのことです。

証券会社を退職後は、玉糸の原産地であるブラジルへと向かいました。地球の裏側で家業を支えてくれている人々との熱い交流を深めたのち、お客さんが手に取れる商品開発に取りかかります。

紀子さんは、現場で修業するうちに日に日にものづくりや城端への念が強くなり、城端において仕事に携わっていく喜びを実感していったそうです。

松井紀子(まつい・のりこ)さんのインタビュー記事は、こちらからご覧いただけます。

 

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毎年10月31日は、ハロウィーン。

日本では仮装をして楽しむ人も多くいますが、もともと仮装するのは、魔女やゾンビと同じ格好をして悪霊から身を守るためといわれています。

 

この記事では、ハロウィーンの歴史から過ごし方、かぼちゃとの関係について詳しく紹介します。

 

ハロウィーン(ハロウィン)とはどのような日

ハロウィーンは、毎年10月31日です。

ハロウィーン翌日の11月1日はキリスト教の諸成人に祈りを捧げる「万聖節(ばんせいせつ)」という祝日にあたります。

ハロウィーンを英語でつづると、Halloweenとなります。これは、万聖節(All Hallows’ Day)の前夜(All Hallows’ Evening)が短縮されたもの、つまりハロウィーンは「諸聖人の日の前夜祭」という意味が込められています。

 

また、秋の実りの収穫を祝い、現世に戻ってくる死者の魂を迎え入れる日でもあります。

 

当日に向けてかぼちゃで作ったジャック・オーランタンを飾ったり、仮装をしてイベントを楽しんだりして過ごします。当日は、子供たちが「Trick or Treat(トリックオアトリート)」と言いながら、大人のいるお家を回ってお菓子をもらいます。トリックオアトリートには、「お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ」という意味が込められています。

 

ハロウィーンの歴史について

ハロウィーンがどのように始まり、いつから日本で広がっていったのか、詳しく見ていきましょう。

 

ハロウィーン発祥はどこ?

ヨーロッパの古代ケルト人が行っていた、サウィン祭が起源といわれています。ケルト人にとっては11月が新しい年度の始まりとされており、サウィン祭では秋の収穫を祝うとともに、現世へ戻ってくる死者の魂を迎え入れます。

その際、悪霊も一緒に来てしまうため、子どもたちが連れて行かれないように悪霊と同じ仮装をして身を守って追い払います。

 

日本ではいつから始まった?

日本では仮装するイベントが行われるようになり、少しずつハロウィーンが浸透していきました。

1970年ごろに、キデイランド原宿店がハロウィーンに関連するイベントを開催したのが、始まりといわれています。その後、販促活動の一環としてハロウィーンパレードも行いました。

これらがきっかけで、さまざまな商業施設や遊園地などで、ハロウィーンに関連するイベントが活発的に開催されるようになっていったようです。

 

ジャック・オー・ランタンは「カブ」だった?

ハロウィーンでは、かぼちゃの目、鼻、口をくり抜いたジャック・オー・ランタンを飾ります。ジャック・オー・ランタンの名前の由来は、ジャックという名の男性が悪魔を騙したのがきっかけといわれています。ジャックの前に現れた悪魔は魂を奪おうとしましたが、今後魂をとらないでほしいと約束をしたようです。生前、悪事を働いていたジャックは、天国へ行くことはできませんでした。そこで地獄へと向かいますが、悪魔と交わした約束のせいで地獄へも行くことができませんでした。そして、くり抜いたカブに火をともし、あてもなく歩き続けることになります。ジャックがカブをランタンとして使ったのが、ジャック・オー・ランタンの由来といわれています。

 

現在はカブでなく、かぼちゃを使うのが一般的となっています。これはハロウィーンがアメリカへ伝わった際に、多く収穫できたかぼちゃを使うようになったのが始まりといわれています。

 

 

ハロウィーンは何をして過ごす?

ここでは、一般的なハロウィーン当日の過ごし方について紹介します。

 

定番の遊び(ゲーム)をして過ごす

ハロウィーンは仮装だけではなく、「パンプキン探しゲーム」「アップルボビング」「ミイラゲーム」「ハロウィーンボーリング」など、小さなお子さんでも楽しめるゲームがいくつもあります。

なかでも、アップルボビングとミイラゲームが定番ゲームのようです。

アップルボビングは、水に浮かんだりんごを口でとるゲームです。ミイラゲームは、トイレットペーパーを1ロール使い、全身にどれだけ早くミイラのように綺麗に巻けているか競います。

 

ハロウィ―ンにいただく行事食

ここでは、ハロウィーンにふさわしい行事食をご紹介していきます。

 

コルカノン

コルカノンは、マッシュポテトのなかにキャベツやケールなどさまざまな材料が入った、アイルランドの伝統料理です。

 

パンプキンパイ

かぼちゃを使って作られた、パンプキンパイ。比較的作りやすいため、アメリカの家庭ではよく食べられています。パイで目や口をかたどって、ジャック・オー・ランタンのように子供たちと一緒に楽しみながら作るようです。

 

ボクスティ

ボクスティはアイルランド発祥で、じゃがいもを使って作ったパンケーキです。自宅でも簡単に作りやすいため、ハロウィーンパーティーでもよく登場します。

 

キャンディーアップル(キャラメルアップル)

キャンディーアップルは、りんごにチョコレートやキャラメルをコーティングした欧米のハロウィーンで定番の行事食です。日本のお祭りでよく目にする、りんご飴のような食べものです。

 

ハロウィーンを楽しむ

日本のハロウィーンは仮装パーティーのイメージがありますが、本来は仮装にも大切な意味が込められています。

 

日本でも、ハロウィーンを楽しめるイベントが年々増えています。イベントに参加して仮装を楽しむのはもちろん、自宅でジャック・オー・ランタンを作ったり定番ゲームをして過ごすのもおすすめです。

 

【関連記事】クリスマスが定着したのはいつ?


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“結び”に想いを込めたハンドメイドアクセサリー

NIJISONGデザイナーのNIJISONGさんは韓国生まれ日本育ち。そして、大学時代をソウル、アトランタ、ロンドンで過ごしました。

NIJISONGさんはさまざまな国でたくさんの文化に触れるなかで、「何か新しいデザインを自分の手で生み出せないか」と考えるようになったそうです。そんな想いから誕生したのが、“NIJISONG”です。

NIJISONGのアクセサリーたちは、存在感のあるものから華奢で繊細なものまでさまざま。ですが、どれもやわらかく女性らしい印象を抱かせるのが特徴です。

 

彼女自身のルーツでもある、韓国と日本の伝統工芸を用いて作られたアクセサリーたちは、優しさのなかにも凛とした美しさがあり、大人の女性を連想させます。

 

かわいらしさと美しさを兼ね備えたのが、NIJISONGの作品。

 

「相手を思いやる、相手の幸せを願う」

 

そんな素敵な想いが込められたアクセサリーです。

 

NIJISONGの魅力について

女性にとって、ジュエリーやアクセサリーは物であること以上に、身近なものです。

 

いっときの飾りとしてではなく、その人らしさや個性が表れる部分。なにかひとつ身に着けているのと、着けていないのとでは、それだけで1日のテンションをすっかり変えてしまうほどの力があります。

 

NIJISONGの魅力は見た目の華やかさといったデザイン性だけでなく、つけ心地のよさにもあります。

アクセサリーの紐は軽く、肌になじむためつけ心地のよさが魅力的。

金具はシルバーとゴールドフィルドのみで作られています。また、金属を一切使わない作品もあるため、金属アレルギーがある方でも安心してお使いいただけます。

 

NIJIという名に込められた想い

まさしく「NIJI(虹)」という名にふさわしい“架け橋”のようなアクセサリーブランド。

 

ちなみに、このNIJIという名には、ちょっとした逸話があります。

NIJIという名は、NIJISONGさんの本名ではありません。彼女の兄が読んでくれるようになったNIJIという名前を漢字で書くと“虹”となることがきっかけなんだそう。

 

幼少期は、自分の部屋に鉛筆を飾るほど、色が好きだったようです。そして、“架け橋”という意味でもあり、七色を表現できるような人になりたいという想いが込められています。

NIJISONGさんの特集インタビュー記事はこちらからご覧いただけます。

 

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日々の暮らしを豊かにしてくれるうつわ

四季折々」をコンセプトに、移ろいゆく四季に自分の思いを色として重ねながら作られています。

桜をモチーフにしても、薄紅で描く年もあれば、夜桜の白を思う年もあります。その年、その場所によって変化する感じ方を頼りに、四季の移り変わりとその思い出に寄り添ううつわ作りを心がけているそう。そんな想いが込められているのが、TSUNEのうつわたちです。

TSUNEの食器は、その1つひとつが熟練の職人によって時間をかけて生み出される一点ものでありながら、主役の座はあくまで家庭料理に引き渡すことを大切にしています。

 

TSUNEが作り出す色の秘訣

TSUNEの色は、自然からインスピレーションを受けて調合される釉薬が、豊かな色彩を食器に与えます。一方で、主張しすぎないのも特徴のひとつです。むしろ、それらが食卓に四季の訪れを感じさせてくれ、「どのような料理を盛りつけようかな」と、想像するのも楽しくしてくれます。

 

さらに、単に一色に染めるのではなく、濃淡がグラデーションとなって現れる色合いを目指して作っています。理想にたどり着くまで、何度も作り直しをするため、月日を経て同じものをまた作るといったことも難しいようです。

 

服を生み出すようにうつわを生み出す

恒子さんは現在、食器作りをしていますが、以前は服飾デザイナーとして働いていました。デザイナーとして自身で幅広いことに携われるようになるなかで、陶器の魅力に気づいたとのことです。うつわがもつ日本の伝統的な美意識と土のぬくもりに感動をし、うつわ・生活デザイナーとして独立をしました。

 

作りたいと思ったものの絵を描き、その制作工程の指示書を書くことは、服もうつわもつくるのに差はないと気づいたそうです。そして、全国の伝統工芸の職人たちと一緒に、うつわの生産を始めTSUNEを設立しました

田中恒子(たなか・つねこ)さんのインタビュー記事はこちらからご覧いただけます。

 

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日本の伝統的工芸品のひとつであり、透きとおるガラスの美しさが魅力の江戸切子。

そんな繊細な切子模様は、職人が1つひとつ丁寧に仕上げていきます。

 

江戸切子は、酒器や普段使いするグラスとして使われるのが一般的です。近年ではグラスのほか、花瓶などさまざまなアイテムにも取り入れられ親しまれています。

 

今回は江戸切子の歴史から特徴、切子の模様について詳しくご紹介します。

 

江戸切子について

江戸切子とは、江戸で発展したいくつもの切子模様を施したガラスのことをいいます。そして、国が指定した伝統的工芸品でもあります。

 

江戸切子の素材は大きく分けて、ソーダガラスクリスタルガラス(鉛ガラス)の2種類です。

ソーダガラスは食器など一般的なものに多く使われており、丈夫なのが特徴です。

また、クリスタルガラスは高級なものに使われることが多く、屈折率が高いためキラキラとした輝きと重いのが特徴です。

 

ガラスの表面には、矢来(やらい)・麻の葉(あさのは)・菊花(きっか)などをモチーフにした模様が施されています。

切子は、厚さ1ミリほどのとても薄いガラス素材の上から施しています。カットされた文様は、色の境界がくっきりとシャープであることが特徴です。

山田硝子

菊繋ぎ篭目紋

 

江戸切子の歴史について

江戸切子は名前に「江戸」とありますが、名前のとおり江戸時代に誕生したのでしょうか。

 

江戸切子の始まりは「江戸時代」?

江戸切子の起源は、江戸時代後期の1834年までさかのぼります。

当時、江戸大伝馬町のビードロ屋を営んでいた加賀屋九兵衛が、金剛砂でガラス表面に彫刻したのが始まりといわれています。

江戸切子が誕生したころは、無色透明のガラスに切子模様を施したものが主流だったようです。

 

明治時代に入ると、切子の技術が発展していきます。1873年には、品川興業社硝子製造所が開設され、のちにイギリスから切子の技師であるエマヌエル・ホープトマンが指導者としてやって来ます。

イギリスの切子の技術を学んだことで、さまざまな切子の技法が増えていきました。また、江戸切子のなかに薩摩切子の色被せ(いろきせ)などの技法がもたらされました。色被せは2色のガラスが重なっているため、無色透明とは異なりカラフルなものが人気になっていったようです。

 

大正時代に入ると、より品質の高いものを作ろうと、江戸切子に使われるガラス素材にも着目していきました。ガラス素材の研究や、クリスタルガラスの研磨の技術を生み出していきました。

山田硝子
水玉万華鏡

 

世界で愛される江戸切子

多くの人々から愛されている江戸切子は、時代とともに品質やデザインなどが洗練されています。

そんな江戸切子は、1985年に伝統工芸品産業に指定されました。そして、2002年には国の伝統的工芸品にも指定されました。現在では、日本のみならず世界で人気な伝統工芸品です。

 

そして、江戸切子には定められた4つの条件があり、条件を満たしたものだけが江戸切子と名乗ることができます。

 

【4つの条件】

  1. ガラスである
  2. 手作業
  3. 主に回転道具を使用する
  4. 指定された区域(※江東区を中心とした関東一円)で生産されている

 

【引用】江戸切子とは 歴史・文様・製法・指定|伝統工芸江戸切子公

 

山田硝子
タンブラー鉄線

 

江戸切子の文様について

江戸切子の文様の種類はいくつもあり、正確な数は定かでありません。ここでは、代表的な文様をご紹介していきます。

 

矢来(やらい)文

矢来模様は、とてもシンプルな文様です。丸太や竹を使い交差して作られた、「矢来」と呼ばれる柵や囲いをイメージしています。

外敵から守るために作られた矢来は、魔除けの意味が込められています。

 

麻の葉(あさのは)文

麻の葉は日本の代表的な文様のひとつでもあり、縁起がよいとされています。

麻の葉は、着物をはじめ身の回りのさまざまなものに古くから取り入れられていたモチーフでした。また、麻はほかの植物より成長が早くまっすぐ育つことから、子供の成長と健康を願う意味が込められています。

 

魚子(ななこ)文

魚子は、魚卵(ぎょらん)が連なって見える文様です。魚卵のように連なって見えることから、子孫繫栄の意味が込められています。

 

菊花(きっか)紋

菊の花は一輪の花模様が特徴的で、華やかな文様です。菊の花には、長寿を願うなど縁起のよい意味が込められています。

 

薩摩切子との違い

江戸切子と同じく、日本を代表する切子細工として知られる「薩摩切子」。

薩摩切子は鹿児島県で生産されており、鹿児島県を代表する伝統的工芸品です。

 

そんな江戸切子と薩摩切子の大きな違いは、仕上がりにあります。

江戸切子は色の境界がくっきりとシャープであることが特徴ですが、薩摩切子はぼかしなのが特徴です。また、江戸切子よりがらすの厚みがあり、下に向かっていくと色が薄くなっています。この薄さが、美しいぼかしが生まれます。

山田硝子
天開ぐい呑み

繊細な職人技

江戸切子は、繊細な職人の匠の技が詰まった“壱品”です。

素材にもこだわったグラスは、丈夫な作りで安心して使うことができます。飲むためのうつわとしてもちろんですが、芸術のような仕上がりは見ているだけでも楽しめます。

 

江戸切子は高価なものも多くあるため、なかなか手に取りにくいかもしれません。そんなときは、江戸切子を体験できる場所や博物館で江戸切子の魅力に触れてみてくださいね。

山田硝子
変わり市松

 

【関連記事】藍染の種類と特徴、染色技法について


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新たに登場したアイテムをこちらのページでご紹介。

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【2023年10月】新着アイテムをまとめました

☑︎文溪堂 紬枡 Tsumugi-masu 裁縫セット

どこに置いても自然と溶け込む、檜のぬくもりあふれる完全国内生産の裁縫セット。「紬枡」は、1950年から伝統的な技術で枡を作り続ける「大橋量器」と、老舗教材メーカー「文溪堂」がコラボレーションして誕生しました。裁縫箱を開けると、ぬい針、まち針(さくら)、はさみ、針山、縫い糸、指ぬき、糸通しがセットになっています。

☑︎文溪堂 本革裁縫セット -キャメル/ネイビー/グレー-

“一生ものの裁縫セット”をコンセプトに、バッグに本革を採用し革職人が手がけた本格派の裁縫バッグ。この裁縫セットは、岐阜県関市の本革工房「NATURAL・LEAF 103」と老舗教材メーカー「文溪堂」がコラボレーションして誕生しました。裁縫セットには、「何度も買い替えるものではないからこそ、本当によいものを長く使い続けてほしい」という想いが込められています。いつまでも使い続けられるような耐久性を持ち、年月が経つほどに馴染んできます。

 

【2023年9月】新着アイテムをまとめました

☑︎鬼福製鬼瓦所 鬼瓦ペーパーウェイト -全8色-

伝統工芸品とユーモアが重なって生まれた、鬼瓦のペーパーウェイト。大きさは鶏卵程度で、手の平にすっぽりと収まります。玄関内やダイニングテーブルなどに置いても、場所を取らないのが嬉しいポイントです。また、ペーパーウェイトの裏面には、「三州 鬼福」の刻印を施しています。

☑︎鬼福製鬼瓦所 節分キット 鬼は福豆 (豆なし)

伝統工芸品とユーモアが重なって生まれた、鬼瓦の節分キット。節分キットは、幸せを願う鬼瓦と縁起枡の招福2点セットです。この節分キットを使えば、豆をまかなくても、大きな口を開けた鬼瓦に豆を食べてもらうことで邪気を払ってもらえます。険しい表情のイメージがある鬼ですが、思わずクスっと笑ってしまうようなデザインに仕上げました。

☑︎鬼福製鬼瓦所 鬼瓦ティッシュケース 2個セット -笑顔/睨み顔-

伝統工芸品とユーモアが重なって生まれた、三州鬼瓦のティッシュケース。三州鬼瓦の、笑顔と睨み顔の2つがセットになりました。見た人が思わずクスっと笑ってしまうような、ハッピーな気持ちになるデザインに仕上げました。鬼瓦の左右どちらの鼻の穴からもティッシュ取り出し可能で、インパクトは抜群です。また、鬼瓦の横部分には、鬼福の印が施されています。

☑︎鬼福製鬼瓦所 鬼瓦ティッシュケース -笑顔の鬼瓦-

伝統工芸品とユーモアが重なって生まれた、三州鬼瓦のティッシュケース。険しい表情のイメージがある鬼ですが、こちらの鬼はにっこりとした笑顔が印象的。これには、招福の意味が込められています。見た人が思わずクスっと笑ってしまうような、ハッピーな気持ちになるデザインに仕上げました。

☑︎鬼福製鬼瓦所 鬼瓦ティッシュケース -睨み顔の鬼瓦-

伝統工芸品とユーモアが重なって生まれた、三州鬼瓦のティッシュケース。鬼瓦は険しい表情のイメージがあり、少し恐ろしい印象をもたれていることもあります。しかし、そんな鬼瓦には魔除けの意味が込められており、とても縁起のよいものです。見た人が思わずクスっと笑ってしまうような、ハッピーな気持ちになるデザインに仕上げました。

☑︎Kaguyahime釉流 ペアカップ

小ぶりな大きさですが、美濃焼のぬくもりあふれるペアのカップ。上から釉薬(ゆうやく・うわぐすり)をかけることで、ガラスのようにつるっとした質感に仕上げました。流れるように垂らした釉薬から溜まりが作られ、1つひとつ違った表情を見せてくれます。釉薬がかかっていない部分とのバランスも、魅力のひとつです。

☑︎Kaguyahime イロドリおちょこ -水彩-

美濃焼のぬくもりと繊細な色使いが特徴の、5色がセットになったイロドリおちょこ。

5色とも繊細にグラデーションされており、1つずつ違った顔を表現しています。また、ちょこんとしたサイズ感は可愛らしい印象を与えてくれます。可愛さの中に美しさもあり、洗練されたデザインに仕上げました。

☑︎Kaguyahime tobikannna MUG(マグ) -サクラ/ミモザ-

鮮やかな色を組み合わせて、心おどるポップな見た目に仕上げたペアのカップ。パステルカラーのような、桜とミモザの2色をご用意。カップの表面には、飛び鉋(とびかんな)と呼ばれる小さな削り模様が特徴です。飛び鉋は繊細で手触りも楽しく、うつわを通じて美濃焼のぬくもりが伝わります。

☑︎Kaguyahimeシュクレ カレー セット(プレート皿&スプーン) -ブルー/ホワイト-

ご飯をおいしく盛りつける、お皿とスプーンがセットになったシュクレのカレーセット。リム(縁)にはすこしくすんだようなゴールドが施され、上品さが感じられます。スープカレーからドライカレーまで、さまざまな種類のカレーをお楽しみください。うつわは食卓に馴染んでくれるため、ピラフやシチューなど幅広くお使いいただけます。

☑︎Kaguyahimeシュクレ ミートプレート ペア

ふんわりと包み込むようなデザインと、優しい色合いをしたペアのミートプレート(ディナープレート)。プレートはディナー用のお皿として、魚料理やお肉料理などのメイン料理をおいしそうに盛りつけられます。リム(縁)にはすこしくすんだようなゴールドが施され、優雅な表情が感じられるうつわに仕上げました。

☑︎Kaguyahimeシュクレ ケーキプレート 4枚セット

ティータイムを素敵に飾る、美濃焼のケーキプレートセット。うつわのカラーバリエーションは、ブルーとホワイトの2色。リム(縁)にはすこしくすんだようなゴールドとシルバーが施され、優雅さが感じられます。普段からお菓子作りが好きな方や、おそろいのうつわを揃えたい方におすすめです。手作りのお菓子をお気に入りのプレートにのせて、大切な人をおもてなしをするのも魅力的。

☑︎Kaguyahime 釉流 cafe time -紫/桜-

上品な雰囲気と、美濃焼のぬくもりあふれるカップセット。上から釉薬(ゆうやく・うわぐすり)をかけることで、ガラスのようにつるっとした質感に仕上げました。流れるように垂らした釉から溜まりが作られ、1つひとつ違った表情を見せてくれます。釉薬がかかっていない部分とのバランスも魅力的です。

☑︎KaguyahimeR* 箸 set(箸セット)

爽やかな色合いが印象的な、レインボーカラーの若狭箸セット。箸は厳選された天然木を使い、さまざまな色の色漆で仕上げました。使っている人に元気を与えてくれるようなイエローと、爽やかで心を落ちつかせてくれるようなブルーのセット。鮮やかな色使いは、見ているだけで心を晴れやかにしてくれます。

☑︎Kaguyahime 釉流 フリーカップ -パープル/パステル-

小ぶりな大きさですが、さまざまなシーンで使うことができるフリーカップ。

上から釉薬(ゆうやく・うわぐすり)をかけることで、ガラスのようにつるっとした質感に仕上げています。流れるように垂らした釉薬から溜まりが作られ、1つひとつ違った表情を見せてくれます。釉薬がかかっていない部分とのバランスも、魅力のひとつです。手の中にすっぽりとおさまるほどの大きさで、ちょっと一息つくのにぴったりです。

☑︎はんなり花びら カップペア

優雅さとあたたかさが調和した、花びらのカップペア。カップは手にとりやすい形状と軽量な作りで、使いやすさにもこだわっています。 繊細な白い花びらが施されたカップがあれば、特別なひとときに大変身。熟練した職人の丹精込めた技術が息づき、気品のある雰囲気を演出します。

☑︎はんなり錦雲(にしきぐも) たわみ鉢ペア

信楽焼ならではの、優しい土の質感を楽しめる、ペアのたわみ鉢(小鉢)。きんぴらごぼうや漬物といった副菜のほかに、フルーツやヨーグルトなど盛りつけるのが最適です。あともう一品、何かほしいというときに使い勝手のよい小鉢です。

☑︎はんなり錦雲(にしきぐも) 丸皿はんなり花びら カップペア

日本を誇る伝統工芸品である信楽焼ならではの、優しい土の質感をした丸皿。すこしざらざらとした土の感触が特徴的です。信楽焼にしか出せない渋さが感じられつつも、美しい雲がかかったようなデザインが程よくモダンな風合いに仕上げています。日々の生活で和食器を愛用している方にぴったりです。

あの人に贈りたいアイテム、ご用意しています

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世界でも高い評価を得ており、さまざまなアイテムに使われている美濃和紙。

 

美濃和紙の歴史は古く、日本が誇る伝統工芸品です。また、美濃和紙のなかにもいくつかの種類があり、製造方法・技法が異なります。

 

この記事では、美濃和紙の歴史から特徴、美濃和紙の種類について詳しく紹介します。

 

美濃和紙について

美濃和紙は、岐阜県美濃市で作られている和紙のことをいいます。

和紙はいくつもの産地が存在しますが、そのなかでも美濃和紙は三大和紙と呼ばれるほど有名な和紙のひとつです。

 

和紙は、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)など厳選した植物を原料とし、1つひとつ手作業で作られています。

美濃和紙は柔らかく繊細な触り心地で、強度と耐久性があるのが特徴です。

 

美濃和紙の歴史はおよそ1300年前から始まったといわれており、奈良時代の702年に使われたとされている戸籍用紙は、奈良県の正倉院に保管されています。それほど美濃和紙の強度や品質は高く、長期間保管することが可能です。

和紙は製造方法によって1000年もつといわれており、その特徴を活かして障子紙や襖に使われていたようです。

 

1985年には国の伝統的工芸品にも指定され、日本が誇る代表的な伝統工芸品となりました。

匠工房
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美濃和紙歴史

美濃和紙の歴史はおよそ1300年と古く、日本最古の和紙といわれています。

諸説ありますが、和紙の始まりは610年に朝鮮より来た憎が、紙の作り方を伝えたのではないかといわれています。そこから日本独自の製造方法が加えられていき、和紙が誕生していったようです。

 

平安時代に入り、和紙の製造は盛んになっていきました。このころは、和紙が貴重なものでもあったため、貴族など限られた階級の人しか使うことができませんでした。

 

室町時代に入り、やがて全国に和紙が知れ渡ることになります。美濃国守護であった土岐氏は、町を盛り上げようと六斉市(ろくさいいち)と呼ばれる紙の市を開催しました。その後、土岐氏と商人たちの働きにより、和紙が全国に広がっていきました。

 

江戸時代に入ると、和紙が大量に生産され庶民の間でも広がっていきました。和紙は、浮世絵といった娯楽品や日用品として、幅広く使われるようになっていったようです。このころ、美濃で作られた障子紙は最高級とされ、「美濃判」と呼ばれる規格ができました。

 

明治時代に入り、江戸時代以上に美濃和紙の生産量が増え、海外への輸出の機会も増えていきました。この海外への進出をきっかけに、美濃和紙が世界でも知られるようになります。このころには海外から洋紙が入ってきて、洋紙を使った日用品も増えていったようです。

 

当時和紙は日用品などに使われていましたが、戦争が始まったころ、爆薬包装紙などの軍用品としても活用されていました。

そして、戦後1969年に重要無形文化財、1985年には伝統的工芸品に指定されました。

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美濃和紙は3種類ある

美濃和紙には、製造方法・技法が大きく分けて「本美濃紙」「本美濃手漉き和紙」「美濃機械漉き和紙」の3種類あります。重要無形文化財や伝統的工芸品に指定されていることもあり、美濃和紙の基準はとても厳しくなっています。

 

・本美濃紙(ほんみのし)

本美濃紙は、国の重要無形文化財とユネスコ無形文化遺産に指定されています。本美濃紙保存会員が、定められた基準で作った美濃和紙のみが、本美濃紙と名乗ることができます。

原料は、大子那須楮(白皮)のみで作られています。そして、伝統的な製法と製紙用具を使用していること。最後に、伝統的な本美濃紙の色沢、地合等の特質を保持することが基準となります。

 

具体的には、以下の要件を満たしたものが本美濃紙と呼ばれます。

一、原料はこうぞのみであること。

二、伝統的な製法と製紙用具によること。

  1. 白皮作業を行い、煮熟には草木灰またはソーダ灰を使用すること。
  2. 薬品漂白は行わず、填(てん)料を紙料に添加しないこと。
  3. 叩解は、手打ちまたはこれに準じた方法で行うこと。
  4. 抄造は、「ねり」にとろろあおいを用い、「かぎつけ」または「そぎつけ」の竹簀による流漉きであること。または「そぎつけ」の竹簀による流漉きであること。
  5. 板干しによる乾燥であること。

三、伝統的な本美濃紙の色沢、地合等の特質を保持すること。

 

【参考】本美濃紙とは|美濃市

 

美濃手漉き和紙(みのてすき和紙)

美濃手漉き和紙は、国の伝統的工芸品に指定されています。そのため、美濃手すき和紙協同組合員が定められた基準で作った美濃和紙のみが、美濃手漉き和紙と名乗ることができます。

美濃市で生産され、国内産の楮・三 椏・雁皮(がんぴ)などを原料として、流し漉きにより作られています。

 

美濃機械漉き和紙(みのきかいすきわし)

美濃機械漉き和紙はほかの2種類と異なり、美濃市、関市、岐阜市で生産されています。使われる原料の幅も広く、木材パルプや一部には非木材繊維(楮・三椏・雁皮・マニラ麻・亜麻等)を使って作っています。そして、美濃和紙ブランド協同組合員がこれらの条件と、手漉き和紙に近い光沢や風合いなどを出せる抄紙機で製造したものを「美濃機械漉き和紙」と名乗ることができます。

 

美濃和紙についてもっと知る

美濃和紙は歴史が古く日本が誇る伝統的工芸品ですが、意外と知らないことが多いかもしれません。

全国各地には、美濃和紙の歴史を詳しく知ることができる、博物館がいくつか存在します。

生産地として有名な美濃市では、美濃和紙の里会館で歴史などを知ることができます。さらに、毎年秋になると美濃和紙あかりアート館で「美濃和紙あかりアート展」といったイベントが開催されます。一般の人から賞が選ばれるため、自分で作って応募したり、アート作品を見て楽しんだりすることができます。

ほかには、東京都北区に紙の博物館があります。改めて和紙の歴史や、洋紙との違いについて知ることができるでしょう。

 

実際に訪問するのが難しい方は、和紙に関連するアイテムなどを手にしてみるのもいいかもしれません。手で触ってみることで、魅力や感じ方が変わってくるはずです。

▷「美濃和紙あかりアート展」の開催情報については、美濃和紙あかりアート館Webサイトをご確認ください。

 

美濃和紙をもっと身近に

美濃和紙の歴史と特徴について説明してきましたが、いかがでしたか。

日本が誇る伝統工芸品であり、古くから私たちの生活を支えてくれている美濃和紙。

美濃和紙といっても、製造方法によって特徴も異なります。美濃和紙についてより深く知りたいなと思った方は、ぜひ博物館へ訪問したり美濃和紙を触ったりしてみてはいかがでしょう。美濃和紙を以前よりも身近に感じられるかもしれません。

 

【関連記事】なぜ和紙はユネスコ無形文化遺産に登録されたの?


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てぬぐいやストールなど、日々の暮らしに溶け込んでいる藍染(あいぞめ)。

 

藍染は日本を代表する伝統工芸品であり、海外では「ジャパン・ブルー」とも呼ばれています。

藍色は繊細でいくつもの色を表現し、藍染ならではの特徴を発揮します。

 

今回は藍染の歴史から特徴、染め方(染色技法)について詳しくご紹介していきます。


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藍染(あいぞめ)の特徴

藍染(あいぞめ)とは、藍と呼ばれる植物を使った染色技法です。

藍染はてぬぐいやのれんといったイメージがありますが、近年では扇子やお財布など、さまざまなアイテムが作られています。

 

何と言っても藍染は、「ジャパン・ブルー」とも呼ばれる、美しい藍色が特徴です。

ここでは、藍染の種類(色)と特徴についてご紹介していきます。

 

藍色の種類(色)が豊富

まず、藍色の種類(色)が豊富という点が挙げられます。

藍色と言っても、一色だけではなく、48種類もの藍色が存在します。じつは、紺色、浅葱(あさぎ)色なども藍色のひとつに含まれています。同じ藍色でも1つひとつ異なり、繊細で美しい日本を表現しているかのようです。

 

この48種類の色は、「藍四十八色(あいよんじゅうはちしょく)」とも呼ばれています。

皆さんが日ごろ目にしている藍色は、どの種類なのかを意識して見てみるのも楽しいかもしれません。

 

天然の植物染料を使用している

ほかにも、藍染ならではの特徴が。

藍染はタデ科の植物である蓼藍(タデアイ)を原料とした、天然の植物染料です。この藍染に使われている藍には、虫除け消臭殺菌など、さまざまな働きが期待できます。

そのため、戦国時代には鎧の下着としてもよく身につけられていたといいます。

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藍染の歴史について

藍染の歴史は古く、奈良時代までさかのぼります。

当時朝鮮半島より、タデ科の植物である蓼藍(たであい)が日本へ伝わったのが関係しています。この朝鮮半島から伝わった蓼藍を使って作られたのが、天然の植物染料です。

 

平安時代で藍の色は高貴なものとされていたため、庶民では身に着けられないものでした。このときに染められた布たちは、正倉院などに多く保管されているようです。

 

江戸時代になると木綿が徐々に普及したことで、着物やのれんなどにも藍染が施されるようになり、日常で使うものとして庶民の間でも広がっていきました。また、華美な色が禁止されていたため、藍色は多くの人々の暮らしに役立っていたようです。

 

ジャパン・ブルー

藍染の藍色は、外国で「ジャパン・ブルー」とも呼ばれています。

ジャパンブルーと呼ばれるようになったのは近年でなく、明治時代といわれています。

明治時代にイギリス人化学者であるロバート・ウィリアム・アトキンソンが来日した際、町全体で見かける藍色をジャパン・ブルーと呼んだのが始まりのようです。

 

さらに、サッカー日本代表のユニフォームの色は「サムライブルー」と呼ばれ、これは藍染・ジャパンブルーからきています。

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藍染の技法について

藍染は染色技法を用いて作られていますが、その染め方には大きく分けて2種類あります。

 

建て染め(藍建て)

建て染めとは、原料である藍を発酵させて作った染料を使い染める技法です。

 

藍は液体に溶けにくい原料のため、時間をかけて染料を作ります。藍の葉を細かくし、甕(かめ)に入れて発酵させ、かき混ぜることで蒅(すくも)と呼ばれる染料が完成します。この染色技法のことを、建て染め(藍建て)といいます。

この作業工程を繰り返すことで、色の濃さを変化させていきます。

 

生葉染め(なまばぞめ)

生葉染めは、生の状態の藍の葉からできた染料を使って染める技法です。

生の葉を使って染めるため、生葉染めは藍が咲いている時期にしかできません。藍は7月〜9月に咲くため、この時期が収穫に最も適しています。

 

藍染の生産地

伝統工芸品である藍染は、徳島県が代表的な産地です。

 

徳島県は原料となる藍の収穫も多く、藍染をするのに適しています。

そんな徳島県で作られている染料(すくも)のことを、阿波藍(あわあい)と呼びます。最近では、阿波藍が文化庁の日本遺産にも認定されました。

 

阿波藍は日本で最も有名な藍染料ですが、染料の完成までに1年ほどかかります。藍の栽培から収穫に始まり、原料を発酵させて染料となる蒅(すくも)を作るまで工程も多く、かなりの時間がかかります。職人の手によって、1つひとつ丁寧に作られているのです。

 

日常に取り入れてみる

藍染は実際に体験することができるため、自分だけの1枚を作ってみるのもいいかもしれません。ストールやハンカチなど、日常に取り入れやすいアイテムも多いため、気軽に手に取ることができます。

 

ぜひ皆さんも、藍染の魅力を触って感じてみてくださいね。

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日本の夏の大きな行事として、多くの人から親しまれている盆踊り。会場では音頭に合わせて多くの人たちが、楽しく踊って過ごします。そんな盆踊りは、夏を盛り上げるためだけでなく、霊鎮めるための意味が込められています。

 

今回は盆踊りの歴史から意味、日本の三大盆踊りについて詳しくご紹介します。

盆踊りの歴史と由来について

全国各地で開催される盆踊りですが、具体的にどのような意味や目的が込められているのでしょうか。

盆踊りとは

盆踊りとは、多くの人たちがやぐらを囲み、太鼓や三味線の音頭に合わせて踊ることです。やぐらとは、太鼓の演奏者や踊り手たちが踊っている中心に設置されている舞台のことです。やぐらには、提灯なども飾りつけられます。

本来の意味と由来について

現代では盆踊りというと、楽しむためのお祭り行事として親しまれています。ですが、本来の盆踊りはご先祖さまの霊を霊鎮め(たましずめ)するための行事です。これには、お盆に現世へやってきた、ご先祖さまの霊を慰める意味が込められています。

 

盆踊りは、平安時代流行した念仏踊りから由来しているといわれています。念仏踊りとは、空也上人(くうやしょうにん)と呼ばれる人物が、仏教を広めるために行っていた布教活動のひとつです。多くの人に知ってもらえるようにと、太鼓を叩きながら念仏を唱えて踊ったのが念仏踊りです。

 

やがて鎌倉時代に入ると、多くの人に念仏踊りが広がっていきました。これは、一遍上人(いっぺんしょうひん)が庶民たちと一緒に踊ったことで、広がったといわれています。その後、盂蘭盆と結びつき、盆踊りが始まったのではないかといわれています。

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現代と歴史ある盆踊りについて

現在の盆踊りは、伝統的なものと現代的な盆踊りに分けられます。

 

伝統的な盆踊りは、民謡踊り西馬音内盆踊りなど伝統的な盆踊りです。その地域の伝統的な盆踊りが、開催されるのが一般的です。

 

それに対して現代的な盆踊りは、アニメソングや人気なjpopの曲を使った盆踊りも主流になってきているようです。近年では、伝統的な盆踊りに新たな形が増えてきました。

 

盆踊りの服装について

盆踊りのときは何を着たらよいか悩むこともありますが、一般的に決まりはありません。浴衣と下駄を履いた格好で参加する人が多いですが、私服でも問題ありません。ご自身が動きやすい服装で参加するのがよいでしょう。私服で参加をしても、うちわや扇子を持って気分をあげるのもひとつの手です。また、人とぶつからないように、小さい鞄など身軽にするのがおすすめです。

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日本三大盆踊り

盆踊りは日本全体で盛んに行われている行事ですが、そのなかでも「三大盆踊り」と呼ばれる有名な盆踊りがあります。ここでは、そんな代表的な盆踊りについてご紹介します。

西馬音内(にしもない)盆踊り

まず一つ目の三大盆踊りは、国の重要無形民俗文化財にも指定されている秋田県の西馬音内盆踊りです。西馬音内は、毎年8月16日〜18日の間に開催される、最も歴史の古い盆踊りといわれています。顔が見えないような編笠彦三頭巾(ひこさずきん)をかぶった踊り手たちが、音頭とがんけに合わせて踊ります。黒い彦三頭巾をかぶった姿は亡者を連想させ、お盆にちなんで供養する意味が込められています。

 

西馬音内盆踊りの諸説はありますが、修行僧であった源親が鎌倉時代に豊年祈願として踊らせたのが始まりではないかとのことです。

のちに西馬音内の城主が関ヶ原の戦いで敗れ、滅んだのを偲ぶために踊った亡者踊りが加わり、現在の西馬音内盆踊りが完成されたようです。

 

郡上踊り(ぐじょうおどり)

二つ目が、岐阜県の郡上踊りです。郡上踊りは約400年の歴史を誇る盆踊りで、毎年7月〜9月の間に開催される日本一長い盆踊りともいわれています。さらに、8月13日〜16日の4日間は徹夜踊りと呼ばれ、朝方まで踊り続けます。誰もが気軽に参加することができ、囃子の音色と一緒に多くの人の下駄の音が響き渡ります。

 

郡上踊りの始まりは、江戸時代といわれています。当時は、階級や身分の違いも大きい時代でした。そこで藩主は、各町の盆踊りを城下に集め、「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい」と伝えたことから、郡上踊りが始まったようです。

 

阿波おどり(あわおどり)

3つ目の三大踊りは、徳島県の阿波踊りです。阿波踊りもほかの盆踊りと同様に、約400年の歴史を誇る伝統的な盆踊りです。現在は徳島県のみならず、全国で開催されています。8月12日〜15日の4日間、徳島県で開催されたあと、東京都や埼玉県などでも開催されます。と呼ばれる、多くの人を募ってできた踊り手のグループによって、盛り上げられます。「踊る阿呆に見る阿呆 おなじ阿呆なら踊らにゃ損損」などの掛け声と囃子に合わせて、踊りながら街を歩きます。

 

体験を通じて感じてみる

盆踊りの歴史と種類について説明してきましたが、いかがでしたか。

 

伝統的な文化を大切にしながらも、新しい形を作り出している盆踊り。人々の工夫によって、現在も多くの人たちに受け継がれている大切な文化です。

実際に盆踊りに参加をして体験してみることで、そこでしか味わえない熱量や楽しさを感じられるはずです。

各地で開催されるため、興味のある方はこの夏にぜひ見に行ってみてくださいね。

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