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「壱ポイント」は、伝統工芸品や和雑貨を扱うオンラインショップです。職人や作家の想いを伝え、皆様の生活に豊かさを提供していきます。誕生日・記念日・引き出物・内祝い・入学式・入社式など、特別な機会の贈り物にぜひご活用ください。

いつも壱ポイントをご利用いただき、
まことにありがとうございます。

まことに勝手ながら、
壱ポイントは下記期間を
年末年始休業とさせていただきます。

期間中のご注文やお問い合わせにつきましては、
以下のご案内をご確認いただきますよう
お願い申し上げます。

<年末年始休業期間>
2019年12月28日(土)~2020年1月5日(日)
◎ご注文は24時間受け付けております

▼休業期間中のご注文・お問合わせ
休業期間中のご注文やお問合わせについては、
2020年1月6日(月)以降に順次対応させていただきます。

お客様にはご不便をおかけいたしますが、
何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

このたび、そごう広島店にて開催される催事に出店いたします。

 

期間中はストールやバッグなどといった服飾雑貨のほか、

日本各地の伝統工芸品や職人のこだわりが詰まった品々をご用意。

日ごろオンラインショップで販売しているアイテムを、

実際にお手にとっていただける機会となっております。

 

年末年始のご予定のひとつに、ぜひ入れていただけますと幸いです。

皆さまのお越しをスタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。

 

《出店概要》

■期間

2019年12月26日(木)〜2020年1月27日(月)

 

■会場

そごう広島店 

本館1階  エスカレーター横

住所:〒730-8501 広島県広島市中区基町6−27

電話番号:082-225-2111(代表)

公式サイト:https://www.sogo-seibu.jp/inf/

 

■出店に関するお問い合わせ

info@ichi-point.jp

陶器やガラスでできたもの、絵柄もシンプルなものからモダンなデザインのものまで。

さまざまな素材やデザインでつくられているお猪口(おちょこ)。

インテリアショップでもおしゃれなお猪口が置いてあるとつい、手にとってしまいます。
じつは、アイデア次第でさまざまな使いかたができる万能なアイテムだということをご存知ですか?

そこで今回は、お酒を飲むことが苦手な人でもたのしめる、お猪口の使いかたアレンジをご紹介。
お酒に合わせるのはもちろんいいけれど、もっと自由にお猪口をたのしんでみましょう。

お猪口とは

Kaguyahime
イロドリおちょこ -水彩-

陶器やガラスなど材質、絵柄もシンプルなものからモダン、可愛いものまでさまざまなものがあるお猪口。

お猪口とは「ちょく(猪口)」が転じたものであるとされています。由来には諸説ありますが、ちょっとしたものを意味する「ちょく」や飾り気がないこと、安直を意味する「ちょく(直)」であると考えられています。

お猪口の素材は陶磁器製とされていますが、酒器はガラス製や木製のものも増えているので、現在に至っては陶磁器製に限るものではないようです。

「ぐい呑み」との違い

山田硝子
ぐい吞み 焔 (黒)

お猪口とよく似た形のうつわに、「ぐい呑み」があります。お猪口とぐい呑みの違いに明確な定義はありませんが、2つは大きさが異なります。

お猪口はぐい呑みに比べて小振りで、徳利とセットでついてくるようなサイズのものがお猪口であるとされています。一方のぐい呑みは、お猪口よりもサイズが大きめ。語源とされている「ぐいっと呑む」という言葉から想像できるように、ぐいぐいお酒を呑みすすめられるような大きさのものを指します。なお、ぐい呑みの素材はとくに限定されていません。

 

お酒が飲めなくても楽しめる、「お猪口」の使いかた

小鉢としておかずを入れる

「いつもの食卓に、なにか一品プラスしたいな」
そんなときに活躍するのがお猪口。献立の色味にあわせて足りない色を補ったり、おかずの色味とあわせて統一感を出したり。お猪口自体は和食器ですが、モダンなデザインものを選べば、洋食器にもスッと馴染みます。

湯呑みやコーヒーカップとして

お猪口は、湯飲みやマグカップなどの代わりに使える万能なうつわ。
プレートにもすっぽり収まる小ぢんまりとしたサイズ感は、お菓子とともにワンプレートでドリンクを出すことができます。ポップなデザインのものを選べば、和菓子だけではなく、洋菓子にあわせてコーヒーカップとしても使うことができます。

食後のデザートを可愛く盛りつけて

お猪口は器自体が小ぶりなものが多く、器の入口が広いため、デザートの盛りつけにもぴったり。いつもコンビニでつい買ってしまうお気に入りのアイスをカップから直接食べるのもいいけれど、ときには小さな器にかわいく盛りつけていただくのも素敵。
ほかにも、イチゴなどの小さめの果物やキャンデイなどの小さなお菓子を盛りつければ、いつものデザートタイムもちょっぴりお洒落に仕上がります。

テーブルを彩る、一輪挿しにも

お猪口は、テーブルの上にちょっとだけお花を飾りたいときにぴったりな花器にもなります。立派な花器を置くとスペースが埋まってしまいがちですが、お猪口であれば省スペースながらもお花を可愛く引き立ててくれます。

Kaguyahime
ソラミズイロの酒器 -酒器&猪口-

お酒をたしなむときにしか出番がないと思っていお猪口ですが、さまざまな使いかたができるのはうれしい誤算。

また、めんつゆなどを入れる「蕎麦猪口」でも同じように使うことができます。
大小さまざまなデザインのお猪口を集めて、あなたらしい使いかたを見つけてみませんか?

 


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 風になびく姿と心地よい音色によって、目と耳で「涼」を感じられる夏の風物詩、風鈴涼しげな音を聞くと、自然と涼しさを感じます。

 風鈴は、短冊が風を受け揺れることで音が鳴りますが、日本人は風鈴の音色を聴くことで《風が吹いている=涼しい》と連想することで涼しく感じられるそう。また、風鈴は異なる高さの音が重なり合って聞こえてくることから、その音の揺らぎにより脳がリラックスした状態になるとされています。

今回は、そんな風鈴の由来や歴史、縁側がなくても手軽に楽しめる風鈴の楽しみかたについてご紹介します。

風鈴の由来と歴史

津軽びいどろ
風鈴 まつり/はなび

風鈴は、中国より伝えられた「占風鐸(せんふうたく)」がもとになっているとされています。

唐の時代、中国では占風鐸(せんふうたく)と呼ばれる占いが存在していました。この占風鐸は、竹林の東西南北に風鐸と呼ばれる青銅でできた鐘のようなものを吊るし、風の向きや音の鳴り方で物事の吉凶を占うもので、政治判断などが行われていたそうです。

 日本へは奈良時代、遣唐使によって仏教とともに伝えられたとされています。当時の日本では、強風は流行病や邪気などの災いを運んでくると考えられていました。そこで(その音が聞こえる範囲は聖域となる)災いから守ってくれるものとして、お寺の軒の四隅に風鐸が吊るされるようになっていきました。

 当時使われていた風鐸は青銅製だったため、私たちが慣れ親しんだ風鈴のような軽やかな音ではなく、どちらかというと鈍く重い音だったそう。ちなみに、「風鈴(ふうりん)」という呼び名は、平安時代ごろから使われるようになったと考えられています。

江戸時代に入ると、ガラス製の風鈴が登場

 江戸時代に入ると西洋からガラスの文化が伝えられ、ガラスでできた風鈴が製造されるようになりました。ただし、当時はガラスの原料が非常に貴重だったことや職人が少なかったこともあり、(現代の値段で)約200万~300万円にもなるという高級品でした。

 その後、風鈴が庶民の手が届くようになると、住宅の縁側に吊るして楽しまれるようになりました。多くの住居では日当たりがよいことから縁側を設けていましたが、同時に南西の方角は「裏鬼門」として、不吉な方角であるという考えかたもありました。そこで、不吉な方位に魔除けとして風鈴を飾っていたと考えられています。

いつから「夏の風物詩」になったの?

能作
風鈴 -MaMa-

風鈴が流行する以前より、庶民のあいだでは籠(かご)のなかで鈴虫を飼い、鳴き声を楽しむ習慣がありました。風鈴の音がスズムシの鳴き声に似ていることもあり、夏の終わりから秋にかけてスズムシを飼うときには風鈴は仕舞い、「風鈴は夏のもの」という風習が生まれたという説があります。

縁側がなくても楽しめる風鈴の飾りかた

涼しさの演出として飾られる風鈴ですが、夏の過ごしかたや気温にも変化ができたことから、窓を締めてエアコンを効かせて過ごすことが増えたこともあり、風鈴の音はちょっと遠い存在になってしまったのかもしれません。

 エアコンがあれば暑さは困らないけれど、せっかくならば風鈴ならではの心地よさも日々の生活に取り入れたいもの。そこでマンションや縁側のない住宅での、風鈴のたのしみかたをご紹介します。

風があたる場所に飾る

 風鈴の音を、よりたのしみたいのであれば、室内にかけるのがおすすめ。たとえば、カーテンレールにかけたり、専用のスタンドをつかって卓上風鈴としてたのしんだり。エアコンや扇風機の風が当たる場所に吊るせば、弱い風でも風鈴の音色を楽しむことができます。

玄関につるして

 風鈴を玄関に飾ると、ドアを開けたときに通る風で風鈴の音色を楽しむことができます。帰宅してドアをあけた瞬間に涼しげな風鈴の音がすると、それだけで外の暑さを忘れさせてくれるような気がします。

夏らしいインテリアのワンポイントに

夏らしいインテリアを彩るにも、風鈴はぴったり。

とくにガラス製の風鈴は、見ているだけでも涼しげな印象。サンキャッチャーなどと同じように、飾って眺めるというたのしみかたもおすすめです。

 

 魔除けとして取り入れられ、夏の風物詩として広く親しまれるようになった風鈴暑い日がつづきますが、風鈴を上手に取り入れて涼やかな夏を味わってみてはいかがでしょうか。

 

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いつも壱ポイントをご利用いただき、ありがとうございます。
ゴールデンウィーク期間中の休業および
商品出荷スケジュールについて、
下記のとおりご案内いたします。
お客様にはご不便をおかけいたしますが、
何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

<GW休業期間>
2019年4月29日(月)~2019年5月6日(月)
◎ご注文は24時間受け付けております

✑休業期間中のご注文・お問合わせ
休業期間中のご注文やお問合わせについては、
2019年5月7日(火)より順次対応させていただきます。

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お彼岸になると、「六波羅蜜」という言葉を聞くことがあるかもしれません。

六波羅蜜は、仏教の世界においてとても大切な6つの修行のこと。すこし難しそうに聞こえる言葉ですが、人々の暮らしにおいて大切なことです。

この記事では、六波羅蜜にどのような修行なのか、わたしたちの暮らしに取り入れる際の実践方法についてご紹介します。

 

お彼岸の意味と悟りの世界

彼岸という呼びかたは、サンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜多)」を訳した「到彼岸」を略したことに由来するとされています。

到彼岸とは「あちらの岸(あの世)」のこと、つまり悟りの世界である極楽浄土だと信じられてきました。

それに対し、私たちが日々を過ごしている「こちら側(この世)」には迷いや苦悩に満ちあふれている世界だとされてきました。そのため、極楽浄土に行くために、迷いや苦悩を断ち切るためには仏教世界の「六波羅蜜」という教えを実践して、悟りを開くことが必要だと説かれています。

 

仏教における「六波羅蜜」の位置付け

六波羅蜜(ろくはらみつ)とは、仏様の境地に至るためにこの世で行う修行のことです。お彼岸はこの世とあの世が近くなり、悟りの世界である極楽浄土が近くなるため修行期間とされています。

 

そもそも六波羅蜜とは、菩薩(ぼさつ)が悟りを求めて行う仏道です。そのため仏教の世界では、お彼岸に限らず日々の生活で大切な教えであるとされています。

 

仏教における六波羅蜜って、どんなもの?

それでは、仏教における六波羅蜜とはどのようなものなのでしょうか。

 

「六波羅蜜」ということばの意味・語源

六波羅蜜(ろくはらみつ)とは、仏様の境地に至るためにこの世で行う6つの修行のことです。

六波羅蜜の語源は、サンスクリット語のparamita(パーラミタ)からきているといわれています。

 

6つある波羅蜜の意味とは

六波羅蜜 意味
「布施」(ふせ) 財や心を周囲の人へ施すこと
「持戒」(じかい) 心を戒めること、周囲の人へ迷惑をかけないこと
「忍辱」(にんにく) 愚痴や不平不満をもらさないこと、腹を立てないこと
「精進」(しょうじん) 常に全力で物事にとり組むこと、努力をおしまないこと
「禅定」(ぜんじょう) 心を静かに保ち、日ごろの言動を省みるひと時を忘れないこと
「智慧」(ちえ) 真実を見る智慧、そして正しい判断力を身につけること

六波羅蜜と八正道の違い

六波羅蜜は、悟りの世界に行くために行う6つの修行のことです。それに対して八正道(はっしょうどう)は、修行ではなく8つの正しい道を示しています。具体的には、その人から煩悩が消え去り、安らかな状態である涅槃の境地になることです。

八正道 意味
正見(しょうけん) 正しく見ること
正思惟(しょうしゆい) 正しく思うこと
正語(しょうご) 正しい言葉を使うこと
正業(しょうごう) 正しい行動をすること
正命(しょうみょう) 正しい生活を送ること
正精進(しょうしょうじん) 正しく努力すること
正念(しょうねん) 心が乱されない状態のこと
正定(しょうじょう) 精神統一させ、心を安定させていること

 

日々の暮らしに取り入れたい、六波羅蜜の実践方法

六波羅蜜はお彼岸の中日以外の6日間、布施から順番に修行を行います。具体的には供物を供えたり、お花を供えたりして過ごします。

六波羅蜜はお彼岸にするものとされていますが、日常生活でもぜひ意識したいものです。ここでは、どのようなことが実践できるのかご紹介します。

 

布施(ふせ)

布施とは人やすべての出来事に対して、手を差し伸べることができることです。このような行いを布施行と呼び、3つの布施行に分けられます。

布施 意味
財施(ざいせ) 人に金銭や物を施すこと
法施(ほうせ) 知識を元に教えを説くこと
無畏施(むいせ) 人々の不安や恐怖を取り除くこと

 

持戒(じかい)

持戒とは文字どおり戒めをもったり、自分でルールを決めたりすることです。具体的には、「殺生をしてはいけない」「盗みをしてはいけない」などといったルールを決め、それらを日々の生活で心がけながら過ごすようにします。

 

忍辱(にんにく)

忍辱とは、周囲からどのようなことを言われたり、残念な結果が起きたりしても、負けないように強い心で耐えることです。普段ちょっとしたことで感情的になってしまう方も、日ごろから謙虚に受け止めるよう意識していくことが大切です。

 

精進(しょうじん)

精進とは継続的かつ、努力を惜しまないことです。自分の決めた目標に向かって、努力し続ける大切さが必要です。たとえば、仕事や勉強などで目標設定をして実践するのがよいでしょう。まずは小さな目標からでも始めてみて、精進を意識することが大切です。

 

禅定(ぜんじょう)

禅定とは、どのようなことが起きても、落ち着いた心をもつことです。何事にも冷静対処できるようになるには、日ごろの心がけが大切です。例えば、1人で落ち着いた場所で心を静かに保つ修行をします。感情的になることがあっても、一度冷静になり自身を客観的に見ることを意識しましょう。

 

智慧(ちえ)

智慧とは知恵と異なり、真実を正しく見ること、正しい判断力を身につけることです。本や新聞から情報を得たり、何かの問題に疑問を抱いたりと、日常生活で物事が正しく考えられているかどうか意識づけることが重要です。

 

さいごに

難しそうに聞こえて、意外と日常生活でも取り入れやすい修行「六波羅蜜」。

 

六波羅蜜の考え方は、人々を成長させてくれるものです。修行で身につけた力は、必ず心の糧となるでしょう。

日々の暮らしではもちろんのこと、お彼岸ではご先祖様に感謝の気持ちを込めて六波羅蜜を実践してみてくださいね。

甘い香りが春の訪れを予感させ、なんだか幸せなきもちにさせてくれる梅(ウメ)の花。
ウメの花は、「松竹梅(しょうちくばい)」と並べておめでたいもののひとつともされていますが、それぞれの由来や意味をご存知でしょうか。

「松竹梅」が浸透した由来・歴史

わたしたちの暮らしのなかには、さまざまな格付けや意味合いを持った言葉があります。「松竹梅」もそのひとつで、主に商品やサービスの格付けを示すものとして使われています。

では、どうして「松」「竹」「梅」が格付けに用いられているのでしょうか。

まずはその由来や歴史について見ていきましょう。

 

中国で縁起がいい数字が由来

中国では、3という数字は古来より縁起のいい数字。

このことから3つの植物の組み合わせ、なかでも寒さの厳しい真冬にも美しい葉や花を咲かせ、豊かな生命力を連想させる植物のセット「歳寒三友(さいかんさんゆう)」がとくに喜ばれてきました。

中国では、宋代よりマツ(松)やタケ(竹)、ウメ(梅)、スイセン(水仙)などの冬を代表する植物からいずれかの3つがセットで描かれたのです。そのなかでもウメは描かれることが非常に多く、しだいに中国における歳寒三友の要となっていきました。

やがて、日本にも伝えられたものの……

松竹梅の組み合わせが日本に伝えられたものの、決してすぐに定着したというわけではありません。

その常緑性が長寿のシンボルとされてきたマツ、そして成長力の旺盛さが繁栄を意味するタケ
この2つはもともと日本に自生しており、生命力のたくましさが古来より尊ばれてきました。
そのためマツとタケは、縁起物として平安末期にはマツとタケを組み合わせた門松をお正月飾りとして用いられていたとされています。

日本で松竹梅がなかなか定着しなかった理由

ですが、なかなか日本で定着していかなかったのがウメでした。

ウメは中国原産の樹木で、奈良時代後期に日本へとやってきたとされています。日本に伝わって間もないウメは、そのころの貴族にとって憧れの大陸文化の象徴でしたが、自生の種であるマツやタケとはすぐに結びつかなかった要因のひとつなのかもしれません。

ですが、やがて春の訪れとともに香しい花を咲かせることから、やがてウメも冬の風物詩として定着していきました。

【関連記事】和菓子にも春夏秋冬がある? 手土産選びの参考にしたい季節のご挨拶

 

松竹梅それぞれの意味

松竹梅の順番は、日本で吉祥(=めでたいこと)の象徴となった年代の順番を表しています。ここでは、それぞれの意味について紹介していきます。

松(マツ)


平安時代に吉祥の象徴となった松。松は1,000年もの寿命があり、1年じゅう葉の色が変わらないことから「常盤木(ときわぎ)」と呼ばれ、縁起のよいものとされてきました。また、中国では長寿延命の木とされています。

竹(タケ)

竹は、およそ3か月ほどで親と同じ高さまで大きくなるほど、生命力あふれる植物。
また、1年じゅう枯れることがなく、つぎつぎと新芽を出していきます。そのことから、室町時代より子孫繁栄の象徴とされています。

梅(ウメ)

菅原道真が愛したという梅の花は、厳しい寒さのなかでも1番に春の知らせを伝えてくれる植物であることから、江戸時代より繁栄・気高さ・長寿の象徴とされています。

 

松竹梅に優劣はない

自遊花人

箸置き -ゴールド-

松竹梅は平安時代から現代まで、時代とともにその意味合いが徐々に変化していきました。松、竹、梅それぞれが吉祥の象徴であることから、そこに優劣関係はありません

ですが、それぞれが吉祥とされた時代にしたがって現代では格付けとして用いられています。

ちなみに、格付けや等級をあらわすようになったのは、蕎麦屋や寿司屋のメニューで『特上・上・並』を『松・竹・梅』に置き換えるようになったことが始まりだとされています。

サクラよりすこし前に見頃を迎える梅(うめ)の花。

全国には多くの梅を鑑賞できるスポットがあるので、梅の上品な美しさと爽やかな香りに癒されてみてはいかがでしょう。

 


「お正月」をいえば、新年を祝う一年で1番始めにくる行事のこと。

じつは、1月にはお正月とは別に「小正月(こしょうがつ)」と呼ばれる行事があることをご存知ですか。

元旦から1月3日までの三が日である「大正月」が新年に歳神さまをお迎えするという意味を持つのに対し、「小正月」は豊作の祈願や家内の安全の祈願をするという意味合いがあります。この時期に悪霊払いや無病息災の風習が行われるのも、このことに由来します。

あまり聞きなじみのない小正月。今回はその由来や行事、食事についてお届けします。

小正月とはいつのこと?

(1月13日~16日の3日間を指す場合もありますが)小正月は、一般的に1月15日とされています。
この時期が「小正月」とされているのは旧暦との関係があります。
旧暦では新月の日を1日(ついたち)、満月の日を15日(十五夜)、そしてつぎの新月の日までを1か月としてきました。古来より日本では満月には特別な力があると考えられ、旧暦の1月15日は立春後初めての満月にあたることから、この日を正月としました。

やがて明治時代に入ると太陽暦になると、元旦(1月1日)を「大正月」、そして1月15日を「小正月」と呼ぶようになったといわれています。

ほかの呼びかたをすることも

また小正月は、年末から新年を迎える準備や来客の対応で慌ただしく働いた女性が一息つける時期として、「女(おんな)正月」とも呼ばれます。これに対して、大正月は年男が活躍することから「男正月」と呼ばれます。

小正月におこなわれる行事・行事食

大掃除をしたり、門松やしめ縄を飾ったりして年神様を迎える大正月に対して小正月は、豊作祈願などの個人的(もしくは家庭的)な行事が多くなります。そして小正月の行事は、以下の大きく3つに分けられます。

・豊作祈願(餅花、繭玉、庭田植え など)
・吉凶占い(粥占い、豆占い など)
・悪霊祓い(左義長、鳥追い など)

そのなかから今回は、代表的なものをいくつかご紹介します。

餅花(もちばな)

お正月には家の外に門松を飾りますが、小正月では1年の五穀豊穣を祈り、餅花(もちばな)を飾ります。
餅花は、稲穂を連想させるヤナギなどの枝に小さく切った紅白のお餅や団子をさして飾ります。米粉をつかって蚕(かいこ)の形にし、繭玉(まゆだま)として飾る地方もあり、これは養蚕が盛んだったころの名残りと思われますこのことから、小正月のことを「花正月」と呼ぶ地域もあります。

左義長(どんど焼き)

左義長(さぎちょう)は、お正月飾りや書き初めを集めて燃やす行事のこと。燃やしたときの煙とともに年神様が天上に帰るとされ、その火でお餅を焼いて食べることで万病を防ぐとされています。また左義長は、「どんど焼き」「どんど」などと、地域によってさまざまな呼びかたがあります。

粥占(かゆうら・かいうら・よねうら)

粥占はおかゆを炊いて、この1年の吉凶を占う行事です。粥占は各地の神社で祭礼として行われます。多くの場合は小正月に神にあずき粥を献上するときに、天候や作物の豊凶などについて占います。占いかたにはいくつか種類がありますが、一般的には煮え上がったお粥のなかへ棒を入れてかき回し、棒についた米粒の数で占います。そのほかにも、青竹を12本入れてひと月ごとの吉凶を占うものや、お米と小豆(あずき)と竹筒を一緒に炊いて、竹筒に入った小豆の数で吉凶を占うものもあります。

たとえば、京都府亀岡市千歳町の出雲大神宮でおこなわれる粥占祭(よねうらさい)では、毎年1月15日に小豆を混ぜた米を早生、中生(なかて)、晩生(おくて)を表す3本の竹筒とともに釜で炊きます。ここでは筒に入った小豆が少なく、米が詰まっているほど豊作としています。

小豆粥(あずきがゆ)

小豆(あずき)の赤い色には、昔から邪気を払う力があると考えられ、小正月の1月15日に邪気を払い、この1年の健康を願って小豆粥を食べる風習があります。この15日は望の日(もちのひ)なので、望粥(もちがゆ)とも呼ばれます。また、(東北地方や北陸地方などでは)1月7日の七草粥のかわりとして小豆粥を食べる地域もあります。

 

古来より、豊作の祈願や大切な家族の健康と安全の祈ってきた小正月。
ことしは玄関先に餅花を飾ったり、家族の健康を願って小豆粥をいただいてみてはどうでしょう。

 


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壱ポイント スタッフ一同

少女の頃から稽古を受け、気品漂う姿で京都の町を凛と歩く……。

 

舞妓(まいこ)さん、芸妓(げいこ、げいぎ)さんと聞くと、顔におしろいを塗った着物の女性を思い浮かべるかと思います。そんな彼女たちの仕事が一体どのようなものなのか、どのくらい知っていますか。

今回は、日ごろなかなか見ることのできない、芸の世界を覗いてみましょう。

 

舞妓・芸妓・芸者は、それぞれ違いがあるの?

舞妓・芸妓とは、唄や踊り、三味線などの芸で宴会の席に楽しさを添えることを仕事とする女性のことを言います。さまざまな呼び方がありますが、舞妓・芸妓・芸者にはどのような違いがあるのでしょうか。

見習い中、修行後かどうかの違い

現代の京都では、中学卒業後の15歳ごろから20歳ごろまでは芸妓になるまでの見習い修行の期間。このあいだに「仕込み」といわれる踊りや茶道、着付け、茶道、華道、礼儀作法、お座敷でお客をもてなす際の礼儀作法やしきたりなどを先輩芸妓から徹底的に仕込まれます。およそ1年の修行を重ねたのち、舞妓としてデビューします。

その後、置屋の女将や組合から実力を認められると「袴替え」という儀式ののち、晴れて芸妓(げいこ)となることができます。芸妓として独り立ちしたら置屋に籍を置き、お座敷へ出向いて接客をしたり、芸を披露したりします。

地域による呼び方の違い

京都では、見習いの期間を「舞妓」と呼びますが、関東では「半玉」(はんぎょく)「御酌」(おしゃく)などと呼びます。

「芸妓」は(げいぎ、げいこ)2通りの読み方があり、関西では特に「芸妓、芸子」と書いてどちらも(げいこ)と呼びます。そのほかの地域では「芸者」(げいしゃ)と呼ばれることもあります。

地域によって呼び方の違いはあれど、芸者・芸妓どちらも舞や唄、三味線などの歌舞の芸でお客を楽しませるということに違いはなく、どちらも同じ。そして、芸道ひとすじに生きる心意気もまた、変わらず同じものと言えます。

服装や髪形の違い

じつは、服装や髪形からも舞妓と芸妓を見分けることができます。

髪型の違い

舞妓の場合、かつらはかぶらずに地毛をのばして結っています。なお、舞妓の髷はいちど結うと、1週間はその髪型で過ごします。結いあげる髪型は、経験年数に応じて決められており、祇園祭などの大切な行事のときは、特別な髪形で結いあげます。なお、四季折々の花かんざしをつけられるのは、舞妓だけです。

対して芸妓は地毛ではなく、「島田」と呼ばれる結い方のかつらをかぶり、かんざしなどはあまりつけません。

着物の違い

舞妓・芸妓を見分けるポイントに、着物や帯の結び方があります。

一般的に舞妓は、柄の入った色鮮やかな振袖を着用します。

そして、垂れ下がったような形に結ぶのが特徴的な、歩くとゆらゆら揺れる「だらりの帯」を使用します。だらりの帯は京都の舞妓さん特有のもので、全長が5メートル以上にもおよび、かなりの重量があります。

一方、芸妓は黒や無地のシックな着物を着ることが一般的で、帯は(よく見る着物の装いと同じ)お太鼓にしています。

【関連記事】西陣織の奥深い歴史と魅力に迫る

履物の違い

舞妓は桐でできた、特徴的な形の下駄を履きます。これは、高さが10センチほどある丸みを帯びた形の「おこぼ」と呼ばれるもの。

写真を見てみると、非常に特徴的な形をしていますね。ほかにも、「ぽっくり下駄」「ぼっくり」などとも呼ばれます。下駄や草履を履き、舞妓と比べるとずいぶん身軽そうに見えるのが芸妓です。

 

さまざまな違いがある芸の世界

いかがでしたか? 特徴さえおさえておけば、舞妓さんや芸妓さんを見かけてもすぐに見分けがつきそうですね。文化への理解が深まると、紅葉シーズンで賑わう京都の町が、より一層輝いて見えることでしょう。