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 風になびく姿と心地よい音色によって、目と耳で「涼」を感じられる夏の風物詩、風鈴涼しげな音を聞くと、自然と涼しさを感じます。

津軽びいどろ 風鈴 彩(AYA)

 

 風鈴は、短冊が風を受け揺れることで音が鳴りますが、日本人は風鈴の音色を聴くことで《風が吹いている=涼しい》と連想することで涼しく感じられるそう。また、風鈴は異なる高さの音が重なり合って聞こえてくることから、その音の揺らぎにより脳がリラックスした状態になるとされています。

今回は、そんな風鈴の由来や歴史、縁側がなくても手軽に楽しめる風鈴の楽しみかたについてご紹介します。

風鈴の由来と歴史

 風鈴は、中国より伝えられた「占風鐸(せんふうたく)」がもとになっているとされています。

唐の時代、中国では占風鐸(せんふうたく)と呼ばれる占いが存在していました。この占風鐸は、竹林の東西南北に風鐸と呼ばれる青銅でできた鐘のようなものを吊るし、風の向きや音の鳴り方で物事の吉凶を占うもので、政治判断などが行われていたそうです。

津軽びいどろ 風鈴 まつり/はなび

 日本へは奈良時代、遣唐使によって仏教とともに伝えられたとされています。当時の日本では、強風は流行病や邪気などの災いを運んでくると考えられていました。そこで(その音が聞こえる範囲は聖域となる)災いから守ってくれるものとして、お寺の軒の四隅に風鐸が吊るされるようになっていきました。

 当時使われていた風鐸は青銅製だったため、私たちが慣れ親しんだ風鈴のような軽やかな音ではなく、どちらかというと鈍く重い音だったそう。ちなみに、「風鈴(ふうりん)」という呼び名は、平安時代ごろから使われるようになったと考えられています。

江戸時代に入ると、ガラス製の風鈴が登場

 江戸時代に入ると西洋からガラスの文化が伝えられ、ガラスでできた風鈴が製造されるようになりました。ただし、当時はガラスの原料が非常に貴重だったことや職人が少なかったこともあり、(現代の値段で)約200万~300万円にもなるという高級品でした。

 その後、風鈴が庶民の手が届くようになると、住宅の縁側に吊るして楽しまれるようになりました。多くの住居では日当たりがよいことから縁側を設けていましたが、同時に南西の方角は「裏鬼門」として、不吉な方角であるという考えかたもありました。そこで、不吉な方位に魔除けとして風鈴を飾っていたと考えられています。

いつから「夏の風物詩」になったの?

 風鈴が流行する以前より、庶民のあいだでは籠(かご)のなかで鈴虫を飼い、鳴き声を楽しむ習慣がありました。風鈴の音がスズムシの鳴き声に似ていることもあり、夏の終わりから秋にかけてスズムシを飼うときには風鈴は仕舞い、「風鈴は夏のもの」という風習が生まれたという説があります。

能作 風鈴 -MaMa-

縁側がなくても楽しめる風鈴の飾りかた

 涼しさの演出として飾られる風鈴ですが、夏の過ごしかたや気温にも変化ができたことから、窓を締めてエアコンを効かせて過ごすことが増えたこともあり、風鈴の音はちょっと遠い存在になってしまったのかもしれません。

 エアコンがあれば暑さは困らないけれど、せっかくならば風鈴ならではの心地よさも日々の生活に取り入れたいもの。そこでマンションや縁側のない住宅での、風鈴のたのしみかたをご紹介します。

風があたる場所に飾る

 風鈴の音を、よりたのしみたいのであれば、室内にかけるのがおすすめ。たとえば、カーテンレールにかけたり、専用のスタンドをつかって卓上風鈴としてたのしんだり。エアコンや扇風機の風が当たる場所に吊るせば、弱い風でも風鈴の音色を楽しむことができます。

玄関につるして

 風鈴を玄関に飾ると、ドアを開けたときに通る風で風鈴の音色を楽しむことができます。帰宅してドアをあけた瞬間に涼しげな風鈴の音がすると、それだけで外の暑さを忘れさせてくれるような気がします。

夏らしいインテリアのワンポイントに

 夏らしいインテリアを彩るにも、風鈴はぴったり。

 とくにガラス製の風鈴は、見ているだけでも涼しげな印象。サンキャッチャーなどと同じように、飾って眺めるというたのしみかたもおすすめです。

津軽びいどろ 風鈴 彩(AYA)

 

 魔除けとして取り入れられ、夏の風物詩として広く親しまれるようになった風鈴暑い日がつづきますが、風鈴を上手に取り入れて涼やかな夏を味わってみてはいかがでしょうか。

 

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お彼岸になると、「六波羅蜜」という言葉を聞くことがあるかもしれません。

六波羅蜜は、仏教の世界においてとても大切な6つの修行のこと。すこし難しそうに聞こえる言葉ですが、人々の暮らしにおいて大切なことです。

この記事では、六波羅蜜にどのような修行なのか、わたしたちの暮らしに取り入れる際の実践方法についてご紹介します。

 

お彼岸の意味と悟りの世界

彼岸という呼びかたは、サンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜多)」を訳した「到彼岸」を略したことに由来するとされています。

到彼岸とは「あちらの岸(あの世)」のこと、つまり悟りの世界である極楽浄土だと信じられてきました。

それに対し、私たちが日々を過ごしている「こちら側(この世)」には迷いや苦悩に満ちあふれている世界だとされてきました。そのため、極楽浄土に行くために、迷いや苦悩を断ち切るためには仏教世界の「六波羅蜜」という教えを実践して、悟りを開くことが必要だと説かれています。

 

仏教における「六波羅蜜」の位置付け

六波羅蜜(ろくはらみつ)とは、仏様の境地に至るためにこの世で行う修行のことです。お彼岸はこの世とあの世が近くなり、悟りの世界である極楽浄土が近くなるため修行期間とされています。

 

そもそも六波羅蜜とは、菩薩(ぼさつ)が悟りを求めて行う仏道です。そのため仏教の世界では、お彼岸に限らず日々の生活で大切な教えであるとされています。

 

仏教における六波羅蜜って、どんなもの?

それでは、仏教における六波羅蜜とはどのようなものなのでしょうか。

 

「六波羅蜜」ということばの意味・語源

六波羅蜜(ろくはらみつ)とは、仏様の境地に至るためにこの世で行う6つの修行のことです。

六波羅蜜の語源は、サンスクリット語のparamita(パーラミタ)からきているといわれています。

 

6つある波羅蜜の意味とは

六波羅蜜 意味
「布施」(ふせ) 財や心を周囲の人へ施すこと
「持戒」(じかい) 心を戒めること、周囲の人へ迷惑をかけないこと
「忍辱」(にんにく) 愚痴や不平不満をもらさないこと、腹を立てないこと
「精進」(しょうじん) 常に全力で物事にとり組むこと、努力をおしまないこと
「禅定」(ぜんじょう) 心を静かに保ち、日ごろの言動を省みるひと時を忘れないこと
「智慧」(ちえ) 真実を見る智慧、そして正しい判断力を身につけること

六波羅蜜と八正道の違い

六波羅蜜は、悟りの世界に行くために行う6つの修行のことです。それに対して八正道(はっしょうどう)は、修行ではなく8つの正しい道を示しています。具体的には、その人から煩悩が消え去り、安らかな状態である涅槃の境地になることです。

八正道 意味
正見(しょうけん) 正しく見ること
正思惟(しょうしゆい) 正しく思うこと
正語(しょうご) 正しい言葉を使うこと
正業(しょうごう) 正しい行動をすること
正命(しょうみょう) 正しい生活を送ること
正精進(しょうしょうじん) 正しく努力すること
正念(しょうねん) 心が乱されない状態のこと
正定(しょうじょう) 精神統一させ、心を安定させていること

 

日々の暮らしに取り入れたい、六波羅蜜の実践方法

六波羅蜜はお彼岸の中日以外の6日間、布施から順番に修行を行います。具体的には供物を供えたり、お花を供えたりして過ごします。

六波羅蜜はお彼岸にするものとされていますが、日常生活でもぜひ意識したいものです。ここでは、どのようなことが実践できるのかご紹介します。

 

布施(ふせ)

布施とは人やすべての出来事に対して、手を差し伸べることができることです。このような行いを布施行と呼び、3つの布施行に分けられます。

布施 意味
財施(ざいせ) 人に金銭や物を施すこと
法施(ほうせ) 知識を元に教えを説くこと
無畏施(むいせ) 人々の不安や恐怖を取り除くこと

 

持戒(じかい)

持戒とは文字どおり戒めをもったり、自分でルールを決めたりすることです。具体的には、「殺生をしてはいけない」「盗みをしてはいけない」などといったルールを決め、それらを日々の生活で心がけながら過ごすようにします。

 

忍辱(にんにく)

忍辱とは、周囲からどのようなことを言われたり、残念な結果が起きたりしても、負けないように強い心で耐えることです。普段ちょっとしたことで感情的になってしまう方も、日ごろから謙虚に受け止めるよう意識していくことが大切です。

 

精進(しょうじん)

精進とは継続的かつ、努力を惜しまないことです。自分の決めた目標に向かって、努力し続ける大切さが必要です。たとえば、仕事や勉強などで目標設定をして実践するのがよいでしょう。まずは小さな目標からでも始めてみて、精進を意識することが大切です。

 

禅定(ぜんじょう)

禅定とは、どのようなことが起きても、落ち着いた心をもつことです。何事にも冷静対処できるようになるには、日ごろの心がけが大切です。例えば、1人で落ち着いた場所で心を静かに保つ修行をします。感情的になることがあっても、一度冷静になり自身を客観的に見ることを意識しましょう。

 

智慧(ちえ)

智慧とは知恵と異なり、真実を正しく見ること、正しい判断力を身につけることです。本や新聞から情報を得たり、何かの問題に疑問を抱いたりと、日常生活で物事が正しく考えられているかどうか意識づけることが重要です。

 

さいごに

難しそうに聞こえて、意外と日常生活でも取り入れやすい修行「六波羅蜜」。

 

六波羅蜜の考え方は、人々を成長させてくれるものです。修行で身につけた力は、必ず心の糧となるでしょう。

日々の暮らしではもちろんのこと、お彼岸ではご先祖様に感謝の気持ちを込めて六波羅蜜を実践してみてくださいね。

甘い香りが春の訪れを予感させ、なんだか幸せなきもちにさせてくれる梅(ウメ)の花。
ウメの花は、「松竹梅(しょうちくばい)」と並べておめでたいもののひとつともされていますが、それぞれの由来や意味をご存知でしょうか。

「松竹梅」が浸透した由来・歴史

わたしたちの暮らしのなかには、さまざまな格付けや意味合いを持った言葉があります。「松竹梅」もそのひとつで、主に商品やサービスの格付けを示すものとして使われています。

では、どうして「松」「竹」「梅」が格付けに用いられているのでしょうか。

まずはその由来や歴史について見ていきましょう。

 

中国で縁起がいい数字が由来

中国では、3という数字は古来より縁起のいい数字。

このことから3つの植物の組み合わせ、なかでも寒さの厳しい真冬にも美しい葉や花を咲かせ、豊かな生命力を連想させる植物のセット「歳寒三友(さいかんさんゆう)」がとくに喜ばれてきました。

中国では、宋代よりマツ(松)やタケ(竹)、ウメ(梅)、スイセン(水仙)などの冬を代表する植物からいずれかの3つがセットで描かれたのです。そのなかでもウメは描かれることが非常に多く、しだいに中国における歳寒三友の要となっていきました。

やがて、日本にも伝えられたものの……

松竹梅の組み合わせが日本に伝えられたものの、決してすぐに定着したというわけではありません。

その常緑性が長寿のシンボルとされてきたマツ、そして成長力の旺盛さが繁栄を意味するタケ
この2つはもともと日本に自生しており、生命力のたくましさが古来より尊ばれてきました。
そのためマツとタケは、縁起物として平安末期にはマツとタケを組み合わせた門松をお正月飾りとして用いられていたとされています。

日本で松竹梅がなかなか定着しなかった理由

ですが、なかなか日本で定着していかなかったのがウメでした。

ウメは中国原産の樹木で、奈良時代後期に日本へとやってきたとされています。日本に伝わって間もないウメは、そのころの貴族にとって憧れの大陸文化の象徴でしたが、自生の種であるマツやタケとはすぐに結びつかなかった要因のひとつなのかもしれません。

ですが、やがて春の訪れとともに香しい花を咲かせることから、やがてウメも冬の風物詩として定着していきました。

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松竹梅それぞれの意味

松竹梅の順番は、日本で吉祥(=めでたいこと)の象徴となった年代の順番を表しています。ここでは、それぞれの意味について紹介していきます。

松(マツ)


平安時代に吉祥の象徴となった松。松は1,000年もの寿命があり、1年じゅう葉の色が変わらないことから「常盤木(ときわぎ)」と呼ばれ、縁起のよいものとされてきました。また、中国では長寿延命の木とされています。

竹(タケ)

竹は、およそ3か月ほどで親と同じ高さまで大きくなるほど、生命力あふれる植物。
また、1年じゅう枯れることがなく、つぎつぎと新芽を出していきます。そのことから、室町時代より子孫繁栄の象徴とされています。

梅(ウメ)

菅原道真が愛したという梅の花は、厳しい寒さのなかでも1番に春の知らせを伝えてくれる植物であることから、江戸時代より繁栄・気高さ・長寿の象徴とされています。

松竹梅に優劣はない

松竹梅は平安時代から現代まで、時代とともにその意味合いが徐々に変化していきました。松、竹、梅それぞれが吉祥の象徴であることから、そこに優劣関係はありません

ですが、それぞれが吉祥とされた時代にしたがって現代では格付けとして用いられています。

ちなみに、格付けや等級をあらわすようになったのは、蕎麦屋や寿司屋のメニューで『特上・上・並』を『松・竹・梅』に置き換えるようになったことが始まりだとされています。

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サクラよりすこし前に見頃を迎える梅(うめ)の花。

全国には多くの梅を鑑賞できるスポットがあるので、梅の上品な美しさと爽やかな香りに癒されてみてはいかがでしょう。

 


「お正月」をいえば、新年を祝う一年で1番始めにくる行事のこと。

じつは、1月にはお正月とは別に「小正月(こしょうがつ)」と呼ばれる行事があることをご存知ですか。

元旦から1月3日までの三が日である「大正月」が新年に歳神さまをお迎えするという意味を持つのに対し、「小正月」は豊作の祈願や家内の安全の祈願をするという意味合いがあります。この時期に悪霊払いや無病息災の風習が行われるのも、このことに由来します。

あまり聞きなじみのない小正月。今回はその由来や行事、食事についてお届けします。

小正月とはいつのこと?

(1月13日~16日の3日間を指す場合もありますが)小正月は、一般的に1月15日とされています。
この時期が「小正月」とされているのは旧暦との関係があります。
旧暦では新月の日を1日(ついたち)、満月の日を15日(十五夜)、そしてつぎの新月の日までを1か月としてきました。古来より日本では満月には特別な力があると考えられ、旧暦の1月15日は立春後初めての満月にあたることから、この日を正月としました。

やがて明治時代に入ると太陽暦になると、元旦(1月1日)を「大正月」、そして1月15日を「小正月」と呼ぶようになったといわれています。

ほかの呼びかたをすることも

また小正月は、年末から新年を迎える準備や来客の対応で慌ただしく働いた女性が一息つける時期として、「女(おんな)正月」とも呼ばれます。これに対して、大正月は年男が活躍することから「男正月」と呼ばれます。

小正月におこなわれる行事・行事食

大掃除をしたり、門松やしめ縄を飾ったりして年神様を迎える大正月に対して小正月は、豊作祈願などの個人的(もしくは家庭的)な行事が多くなります。そして小正月の行事は、以下の大きく3つに分けられます。

・豊作祈願(餅花、繭玉、庭田植え など)
・吉凶占い(粥占い、豆占い など)
・悪霊祓い(左義長、鳥追い など)

そのなかから今回は、代表的なものをいくつかご紹介します。

餅花(もちばな)

お正月には家の外に門松を飾りますが、小正月では1年の五穀豊穣を祈り、餅花(もちばな)を飾ります。
餅花は、稲穂を連想させるヤナギなどの枝に小さく切った紅白のお餅や団子をさして飾ります。米粉をつかって蚕(かいこ)の形にし、繭玉(まゆだま)として飾る地方もあり、これは養蚕が盛んだったころの名残りと思われますこのことから、小正月のことを「花正月」と呼ぶ地域もあります。

左義長(どんど焼き)

左義長(さぎちょう)は、お正月飾りや書き初めを集めて燃やす行事のこと。燃やしたときの煙とともに年神様が天上に帰るとされ、その火でお餅を焼いて食べることで万病を防ぐとされています。また左義長は、「どんど焼き」「どんど」などと、地域によってさまざまな呼びかたがあります。

粥占(かゆうら・かいうら・よねうら)

粥占はおかゆを炊いて、この1年の吉凶を占う行事です。粥占は各地の神社で祭礼として行われます。多くの場合は小正月に神にあずき粥を献上するときに、天候や作物の豊凶などについて占います。占いかたにはいくつか種類がありますが、一般的には煮え上がったお粥のなかへ棒を入れてかき回し、棒についた米粒の数で占います。そのほかにも、青竹を12本入れてひと月ごとの吉凶を占うものや、お米と小豆(あずき)と竹筒を一緒に炊いて、竹筒に入った小豆の数で吉凶を占うものもあります。

たとえば、京都府亀岡市千歳町の出雲大神宮でおこなわれる粥占祭(よねうらさい)では、毎年1月15日に小豆を混ぜた米を早生、中生(なかて)、晩生(おくて)を表す3本の竹筒とともに釜で炊きます。ここでは筒に入った小豆が少なく、米が詰まっているほど豊作としています。

小豆粥(あずきがゆ)

小豆(あずき)の赤い色には、昔から邪気を払う力があると考えられ、小正月の1月15日に邪気を払い、この1年の健康を願って小豆粥を食べる風習があります。この15日は望の日(もちのひ)なので、望粥(もちがゆ)とも呼ばれます。また、(東北地方や北陸地方などでは)1月7日の七草粥のかわりとして小豆粥を食べる地域もあります。

古来より、豊作の祈願や大切な家族の健康と安全の祈ってきた小正月。
ことしは玄関先に餅花を飾ったり、家族の健康を願って小豆粥をいただいてみてはどうでしょう。

 

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壱ポイント スタッフ一同

少女の頃から稽古を受け、気品漂う姿で京都の町を凛と歩く……。

 

舞妓(まいこ)さん、芸妓(げいこ、げいぎ)さんと聞くと、顔におしろいを塗った着物の女性を思い浮かべるかと思います。そんな彼女たちの仕事が一体どのようなものなのか、どのくらい知っていますか。

今回は、日ごろなかなか見ることのできない、芸の世界を覗いてみましょう。

 

舞妓・芸妓・芸者は、それぞれ違いがあるの?

舞妓・芸妓とは、唄や踊り、三味線などの芸で宴会の席に楽しさを添えることを仕事とする女性のことを言います。さまざまな呼び方がありますが、舞妓・芸妓・芸者にはどのような違いがあるのでしょうか。

Photo by Chee.

見習い中、修行後かどうかの違い

現代の京都では、中学卒業後の15歳ごろから20歳ごろまでは芸妓になるまでの見習い修行の期間。このあいだに「仕込み」といわれる踊りや茶道、着付け、茶道、華道、礼儀作法、お座敷でお客をもてなす際の礼儀作法やしきたりなどを先輩芸妓から徹底的に仕込まれます。およそ1年の修行を重ねたのち、舞妓としてデビューします。

その後、置屋の女将や組合から実力を認められると「袴替え」という儀式ののち、晴れて芸妓(げいこ)となることができます。芸妓として独り立ちしたら置屋に籍を置き、お座敷へ出向いて接客をしたり、芸を披露したりします。

地域による呼び方の違い

京都では、見習いの期間を「舞妓」と呼びますが、関東では「半玉」(はんぎょく)「御酌」(おしゃく)などと呼びます。

「芸妓」は(げいぎ、げいこ)2通りの読み方があり、関西では特に「芸妓、芸子」と書いてどちらも(げいこ)と呼びます。そのほかの地域では「芸者」(げいしゃ)と呼ばれることもあります。

地域によって呼び方の違いはあれど、芸者・芸妓どちらも舞や唄、三味線などの歌舞の芸でお客を楽しませるということに違いはなく、どちらも同じ。そして、芸道ひとすじに生きる心意気もまた、変わらず同じものと言えます。

服装や髪形の違い

じつは、服装や髪形からも舞妓と芸妓を見分けることができます。

Photo by Akihito Miyaji.

髪型の違い

舞妓の場合、かつらはかぶらずに地毛をのばして結っています。なお、舞妓の髷はいちど結うと、1週間はその髪型で過ごします。結いあげる髪型は、経験年数に応じて決められており、祇園祭などの大切な行事のときは、特別な髪形で結いあげます。なお、四季折々の花かんざしをつけられるのは、舞妓だけです。

対して芸妓は地毛ではなく、「島田」と呼ばれる結い方のかつらをかぶり、かんざしなどはあまりつけません。
 

着物の違い

舞妓・芸妓を見分けるポイントに、着物や帯の結び方があります。

一般的に舞妓は、柄の入った色鮮やかな振袖を着用します。

そして、垂れ下がったような形に結ぶのが特徴的な、歩くとゆらゆら揺れる「だらりの帯」を使用します。だらりの帯は京都の舞妓さん特有のもので、全長が5メートル以上にもおよび、かなりの重量があります。

一方、芸妓は黒や無地のシックな着物を着ることが一般的で、帯は(よく見る着物の装いと同じ)お太鼓にしています。

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履物の違い

舞妓は桐でできた、特徴的な形の下駄を履きます。これは、高さが10センチほどある丸みを帯びた形の「おこぼ」と呼ばれるもの。

写真を見てみると、非常に特徴的な形をしていますね。ほかにも、「ぽっくり下駄」「ぼっくり」などとも呼ばれます。下駄や草履を履き、舞妓と比べるとずいぶん身軽そうに見えるのが芸妓です。

さまざまな違いがある芸の世界

津軽びいどろ

一輪挿し ‐弥生-

いかがでしたか? 特徴さえおさえておけば、舞妓さんや芸妓さんを見かけてもすぐに見分けがつきそうですね。文化への理解が深まると、紅葉シーズンで賑わう京都の町が、より一層輝いて見えることでしょう。

写真提供元:55maiko.net.


みなさんは、お正月の準備をいつごろから始めますか?

日本では「正月事始め」と呼ばれる正月の準備を始める日があり、地域によって多少の差はありますが、おおむね12月13日にあたります。

この日を境にすす払いや餅つきなど、新年を迎える準備をはじめます。
お正月の準備を始めるのはいつからでもいいと思う方がいるかもしれませんが、正月事始めは12月13日だと決められています。これは、この行事が神様に向けたものであることに由来します。

そこで今回は、正月こと始めのルーツについてご紹介します。

なぜ、12月13日なの?

平安時代から江戸時代前期まで使用されていた『宣明暦(せんみょうれき)』によると、この日は婚礼以外は万事に大吉とされる「鬼宿日」にあたります。このことから、年神様を迎える準備を始めるのにふさわしい日として「正月事始め」と定めたとされています。

現在ではこの日にこだわる必要はありませんが、新年を迎える準備は遅くとも28日までには終わらせるようにします。

 

作業が残った場合はどうすればいい?

新年を迎える準備が28日までに終わらなかった場合、翌29日は避けて30日に行うようにします。(9=「苦」を連想するため)また、大晦日である31日も「一夜飾り」といって、飾り物やお供え物を準備には適さないとされています。

■正月事始めに行うこと

12月13日のこと始めでは具体的に、どのようなことを行うのでしょうか。
「煤払い」「松迎え」などの正月の準備にとりかかる日とされています。

 

すす払い

すす払いは、新しい年神様をむかえるために1年を祓う習わしです。かつては「煤梵天(すすぼんてん)」と呼ばれる道具ですすを払っていましたが、現在でも大きな寺社では煤梵天をつかって掃除をするところもあります。

松迎え

すす払いが終わったら、松迎えをします。松迎えとは、門松に使う松やおせち・お雑煮などの料理を用意するための薪などを木々を山へ行って取りに行く習慣があります。これを「松迎え」といいます。12月28日までに松を集めるようです。


準備をするには早い気がするけれど……

12月13日が縁起のよい「鬼宿日(きしゅくび)」とされていますが、新年を迎える準備をするにはやや早い気がするかもしれません。そのため、13日にすす払いを行って、ほかの箇所の掃除は別の日に行うと人が徐々に増えていきました。
その習慣が年末の大掃除の由来であるとされています。

 

 

■正月事始めの主役は年男

新年を迎える準備といえば大掃除や正月料理の仕込みなど、女性が中心になって行うものと思われがちです。しかし、かつて正月事始めを仕切るのは、その家庭の家長とされていました。

現代では生まれた年と同じ十二支の年を迎えた男女のことを「年男・年女」と呼びますが、むかしは正月事始めを仕切る家長のことを「年男」と呼んでいました。

さらにむかしは、しめ縄や門松を各家庭で手づくりしていたことから、正月の準備は力仕事が多かったことがうかがえます。このことから、正月事始めは男性が中心となって行っていました。

 

なにかと慌ただしい12月。年末年始の休暇に入らないとなかなか準備ができないかもしれませんが、12月13日の「正月事始め」から新年を迎える準備を少しずつすすめれば、いつもよりゆったりとした気持ちで新年を迎えられるかもしれません。

職場や学校など、さまざまな場所で食べられているお弁当。

おかずやご飯を外に持ち運ぶことができるお弁当は、私たちの生活で欠かすことができません。持ち運びができるということから、お花見や電車旅のお供として多くの人から愛されています。

ご家庭の手作りお弁当はもちろん、コンビニエンスストアのお弁当、デパ地下で売っているお弁当など幅広い場所にあります。

そんなお弁当には、「幕の内弁当」と呼ばれるお弁当があります。

幕の内弁当はよく食べられているお弁当ですが、なぜ幕の内と呼ばれるようになったのでしょうか。

そこで今回は、幕の内弁当の歴史から由来、幕の内弁当と松花堂弁当の違いについてご紹介します。

 

幕の内弁当とは、どのようなもの?

幕の内弁当とは、「俵型の握り飯と数種類の副食(おかず)を詰め合わせた弁当」のことです。

おかずは、卵焼き・かまぼこ・焼き魚・揚げ物・煮物・漬け物・佃煮など、汁気のない数種類のおかずが詰め合わせられています。

お店によっておかずは違いがあり、それぞれ工夫を凝らした料理が詰められています。

ごはんは、白米をつめるのが一般的といわれています。ご飯の上に黒胡麻が散らされ、白米が平らになった状態が多いです。本来は、俵型をしたおにぎりがつめられていたのが幕の内弁当でした。時代の流れとともにおにぎりは減っていき、ご飯の上から俵型の型押しをしたものが多くなりました。

 

「幕の内弁当」が生まれた歴史・由来

幕の内弁当として売られるようになったのは江戸時代の後期といわれ、「芝居文化の発展とともにうまれた弁当」として、歌舞伎と深いつながりを持っています。ここからは、幕の内弁当が生まれた由来について見ていきましょう。

「幕の内弁当」と呼ばれるようになった由来には諸説あります。

.芝居興行のときに役者や裏方に出していた弁当をやがて観客も食べるようになり、幕間に食べる弁当だから

2.役者が幕の内(舞台裏)で食べていた弁当だから

3.芳町の「万久(まく)」という店が、小さな握り飯にお菜を添えた弁当を売り出したから

4.相撲取りの「小結(こむすび)」が幕の内力士であることになぞらえて、そう呼ばれるようになったから

5.戦国時代、戦陣の幕の内で食べた弁当だから

中でも1,2の説が有力とされていますが、「幕の内弁当と番付の幕内とは関係がない」との説もあります。

ただ、いずれにせよ、幕の内弁当は芝居小屋や相撲茶屋など江戸の庶民の娯楽につながっていたことはたしかなようです。

 

それぞれの仕出し弁当との違いとは?

仕出し弁当は宅配デリバリーと似ていますが、すこし異なります。宅配デリバリーは、注文をしたらすぐに届けてくれますが、仕出しは事前に注文を承っておき、予約した当日に調理したものを持っていくのが基本的です。

冠婚葬祭や会議といった、大切な場面のときに利用されることが多いです。そんな仕出しとして代表的なお弁当は、「幕の内弁当」「松花堂弁当」「折詰弁当」などがあります。それぞれの特徴、幕の内弁当との違いについてご紹介していきます。

松花堂弁当の特徴

松花堂弁当とは、内側を十字に仕切った弁当箱に料理を盛りつけたお弁当のことです。略式の懐石料理として用いられることもあり、料亭などで楽しむことができます。お弁当の中には、刺身や煮物、焼物、ごはんやお吸い物が小鉢に入れられています。このように、どこでも食べられるよう俵型おにぎりや汁気がないおかずを使用している幕の内弁当とは、大きな違いがあります。

松花堂弁当の特徴

折詰弁当とは、木でできた折箱の弁当箱の中に料理を盛りつけたお弁当のことです。隙間がないように、おかずでぎっしりと詰めているのが特徴です。また、詰めた料理の味が混ざらないように、仕切りを使った工夫が施されています。

折詰弁当の歴史は、文化7年に樋口与一という名の男性が開いていたお店「樋口屋」がきっかけになります。当時、時間がなくご飯を残していく姿を見て、竹の皮や笹で包んで持ちかえらせたのが始まりといわれています。

 

駅弁としても愛されている

幕の内弁当は芝居興行のときに食べられていたといわれていますが、明治時代に駅弁としても登場します。諸説ありますが、鉄道が開通して山陽線の神戸から姫路間の延伸たのをきっかけに、姫路駅で駅弁が作られたといわれています。そして、数年たった明治21年ごろに駅弁として幕の内弁当がでてきたといわれています。

現代では、新幹線など長い距離を移動する際に車内で駅弁が食べられています。景色を見ながら食事を楽しんだり、お目当ての幕の内弁当を食べたりするなど、さまざまな楽しみ方で愛されて続けています。

 

旅のお供としても

旅行や観劇といった、特別な日にも選ばれる幕の内弁当。日本全国、老若男女に根強い人気を誇り、長い間愛され続けています。これからお出かけや旅行を考えている方は、幕の内弁当をお供に過ごしてみてはいかがでしょうか。

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神社や仏閣などで、吉凶を占うために引くおみくじ。
初詣や観光などで参拝した際、運だめしに引くことが多いかと思いますが、「大吉」がもっとも運勢が良いのはわかりやすい一方で、「半吉」「吉」「末吉」などといった、なかには吉凶をすぐには判断しづらいものもあります。みなさんは、おみくじに書かれた運勢の順番、きちんと答えられますか?

実際のところは? おみくじの縁起のよい順位

じつは、おみくじには縁起がよいとされる決まった順番はないとされていますそれは、神社や仏閣などによって社寺によっておみくじに書かれている内容が異なり、吉凶の順番の見解も異なるため。

 

一般的には、【大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶】という順番が多いとされていますが、【大吉・中吉・小吉・吉・末吉・凶】とするところもあります。

また、【大吉・吉・中吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・平・凶・小凶・半凶・末凶・大凶】と吉凶の順番をさらに細かく定めているものもあれば、【大吉・中吉・小吉・吉・半吉・末吉・末小吉・凶・小凶・半凶・末凶・大凶】とするところもあり、神社や仏閣などによってさまざまな見解が見受けられます。また、吉凶の割合も社寺それぞれによって異なります。

 

 

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おみくじは結ぶ? 結ばない?

せっかく引いたおみくじですが、持ち帰るべきかどうか迷うことがあるかもしれません。
これに関してもそれぞれの神社や仏閣によってさまざまな見解があるため、「こうすればよい」という決まりはありません。ですが、大きく分けると以下の2つになります。

 

①おみくじには神や仏からのありがたいメッセージやパワーが秘められていることから、
(吉凶にかかわらず)おみくじに書かれている教訓を戒めるつもりで持ち歩き、お礼をこめて納める。

②自分にとって都合の悪いおみくじはその場で結びつけ、さらなるご加護を願う。よい結果のおみくじは持ち帰り、後日境内に結ぶ。

 

もともとおみくじは教訓として持ち歩くものだったといわれています。そのため、その場で結ぶのは凶をとどめて吉に転じるようにお願いする場合のみという見解が多く、たとえ凶であっても自分への戒めとして持って帰って構わないのです。最近は、おみくじを入れて持ち歩くための、おみくじ入れも人気です。

 

おみくじを結ぶ場合はどうすればいい?

おみくじは、むやみに捨てないようにするのがおすすめです。引いたおみくじを持ちかえらない場合や持っていたおみくじが不要になった場合は、神仏と縁を「結ぶ」ために境内に結んだり、納札所に納めるようにします。必ずしもおみくじを引いた神社や仏閣などでなくても構いませんが、神社のものは神社へ、寺のものは寺に納めたほうがよいとされています。

また、おみくじを木々の枝に結ぶのには「木々のみなぎる生命力にあやかり、願い事がしっかり結ばれますように」という祈りが込められています。
ただ、むやみに境内の木々に結びつけてしまうと木々を傷めてしまったり、景観を乱してしまう可能性があります。「おみくじ結び所」が指定されている場合には、かならず指定された場所へ結ぶようにしましょう。

 

おみくじを引く際に大切にしたいこと

おみくじを引くと私たちはつい、吉凶の結果ばかりを気にしてしまいがち。
けれども、おみくじは吉凶にとらわれずに細部から対処法を学んだり、今後の指針にしたりすることが大切です。

また、「大吉」や「大凶」が出た場合には、その反対の運勢になるという考え方もあります。これは、陰陽(おんみょう)思想による「陽極まれば陰生ず、陰極まれば陽生ず」という言葉に由来し、大吉や大凶などの対極にあるものはその反対に転じやすいといわれているため。

もちろん、吉であっても注意して行動するようにしたり、凶であっても用心して誠実に物事を対処すれば必ず御加護があるとされています。たとえあまりいい結果ではなかったとしても、それを前向きに捉えて行動することで、道が開けていくものなのかもしれません。

 


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