みなさんは和紙と聞くと、どんなものを思い浮かべますか?

障子、ふすま、屏風…、様々なものに形を変え、日本の風情ある空間づくりを担う和紙

その独特な質感と柔らかさが醸し出す雰囲気に魅了される人は数知れないでしょう。

和紙の歴史と作り方

そんな和紙を語る上で欠かせない紙の始まりは、公文書の作成や写経だそう。

702年(大宝2年)に美濃、筑前、豊前で漉かれた戸籍用紙は、日本最古の紙として現在も正倉院に保管されています。

和紙は、クワ科の楮(こうぞ)という強い繊維を原料に、清涼な川水に浸し、粘液を入れ、竹の簀(す)で漉き流したものを、乾燥させて作られます。

その紙を漉く際に用いられるのが「流し漉き」と呼ばれる技法。この日本特有の技法を用いて漉き上げた和紙は、繊維が絡み合い、簡単に破けることのない強度を生み出します。

洋紙は100年ほどで劣化してしまいますが、時間と手間をかけて作られる和紙は1000年以上保存できると言われています。

 

ユネスコ無形文化遺産に登録された理由

2014年には、日本の手漉き和紙の技術がユネスコ無形文化遺産に登録されました。

登録されたのは、原料に楮のみを使用する細川紙(埼玉県)、本美濃紙(岐阜県)、石州半紙(島根県)の3つ。(※2009年登録の石州半紙に続き、国指定重要無形文化財である本美濃紙、細川紙が追加、拡張登録されました。)

その伝統的な技術に加え、

・和紙職人が世代を超えて技術と知識を継承し、地元の人々のアイデンティティを育んでいること

・後継者の育成や展示、学校での体験事業が計画されていること

など、地域を挙げて和紙の技術と文化を守っていこうとする姿勢も評価に繋がりました。

 

岐阜県美濃市の取り組み

ユネスコ登録後、岐阜県美濃市では和紙の保存・継承、地域活性化を目指す「千年プロジェクト」が発足しました。

美濃・和紙基礎スクールの開催や楮の高品質化研究、さらには新商品の開発や東京五輪での和紙使用の働きかけなど、1000年後にも伝統技術を伝えていく取り組みが計画されています。

 

世界でも評価される、奥の深い世界

世界に認められた日本の和紙とその技術。

まさに日本を代表する伝統技術と言っても過言ではありませんよね。

 

 

 


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