舞妓さんや芸子さん、日本舞踊のお稽古といったさまざまな場所で使われている和傘。

和傘の歴史は古く、日本が誇る伝統工芸品です。和傘にはいくつかの種類があり、種類によって使う場面や特徴が異なります。現代では防水加工や持ち手部分などが工夫され、普段使いとして取り入れやすくなっています。

 

和傘の歴史から特徴や素材、洋傘との違いについて詳しくご紹介していきます。

 

和傘について

日本の伝統工芸品である和傘は、一般的に使われている洋傘とどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、和傘と洋傘それぞれの特徴についてご紹介していきます。

 

和傘の特徴・素材について

和傘とは、天然素材の竹、木、糸、和紙を使って作られた傘です。

竹、木、糸で組み立てた骨組みに和紙を貼り付け、和紙の上から植物性の油を塗ります。和紙に油を塗ることで、防水加工が施されます。和傘に油を塗ることを、油引きと呼びます。和傘の種類によっては、油を施さない傘もあります。また、傘を支える骨組みは、傘によって骨の本数も変わってきます。和傘は、数十本と骨の数が多いのが特徴です。傘によっては、50本以上と数が多い場合もあります。

 

洋傘との違いはなに?

現代で多くの人が使っている、洋傘。

素材には、木綿、絹、ナイロン、ポリエステルなどが使われています。和傘とは違い、骨組みは金属で組み立てられ、防水加工が施されています。その際に使われている骨の数は、8本が基本といわれています。近年では、16本など骨の数を増やし、雨や風に負けないように、強い作りとなっているのが特徴です。

 

和傘の生産地は?

和傘は京都府や石川県などさまざまな地域で作られていますが、最も生産量が多いのは岐阜県です。和傘作りが最も盛んだった昭和初期には、およそ1,000万以上の和傘が生産されていました。

 

和傘の歴史

和傘は日本の伝統工芸品とされていますが、始まりは中国から伝わってきたものだといわれています。日本の和傘は、中国の天蓋(てんがい)と呼ばれる傘が関係しています。天蓋は開閉ができないタイプの傘となっており、貴族が魔除け日よけのためとして使っていました。

 

天蓋は、平安時代に中国から日本へやってきたといわれています。この時代に庶民が使うことは許されておらず、貴族のみが使うものとされていました。

開閉のできない傘が主流でしたが、鎌倉時代から室町時代にかけ、開閉ができる傘が誕生しました。また、和紙の上から油を塗り防水加工を施したことで、雨の日にも使えるようになりました。

 

和傘が庶民の間でも使われるようになったのは、江戸時代に入ってからです。江戸時代になると和傘を作る技術も上がってゆき、開閉しやすい傘が増えていきました。そして和傘は、歌舞伎などの舞台の小道具としても使われるようになりました。こうして、雨具や日傘としてだけではなく、おしゃれアイテムのひとつとしても使われていたようです。

 

明治時代に入ると洋傘が普及していき、和傘を使う人も徐々に減ってくにつれて、和傘を作る職人も減っていったようです。

 

和傘の種類ついて

和傘はいくつかの種類が存在し、特徴や用途が異なります。

 

番傘(ばんがさ)

番傘とは、江戸時代に作られた和傘のことです。竹でできた柄(え)に、無地の和紙を張った、シンプルで丈夫な作りをした傘です。骨組みがしっかりとしていて、和紙には防水加工の油を施しているため、雨の日用としても使われていました。

 

蛇の目傘(じゃのめがさ)

シンプルな番傘と違い、蛇の目傘は装飾が特徴的で上品かつエレガントな和傘です。また、和紙の色が鮮やかで、開いたときに見える白い丸模様も特徴のひとつです。真ん中に現れる白い丸模様がに見えたことから、蛇の目傘といわれるようになりました。

 

舞傘(まいがさ)

舞傘とは、歌舞伎や日本舞踊といった舞台で使われる和傘です。番傘などのように和紙を使ったものから、高価なを使った傘があります。絹を使用した舞傘は透明感があり、演者の顔が見えるため舞台にぴったりな傘です。また、舞傘に防水加工の油は施されていません。

 

日傘(ひがさ)

日傘とはその名のとおり、日差しから守るための傘です。舞傘と同様に、防水加工の油は施されていません。現代の日傘のようにUVカットする機能はありませんが、程よく日差しから守ってくれます。また、ほかの傘よりも少し小ぶりで、和紙の模様が豊富で華やかなのも特徴的です。

 

和傘は普段使いできるの?

和傘は日本の伝統工芸品とされていますが、日々の暮らしの中に取り入れることができます。現代では、普段使いしやすいように工夫された和傘も多くあります。例えば、持ち手部分がI字型の和傘が一般的でしたが、近年ではニーズに合わせて持ちやすいJ字型も増えてきています。着物や浴衣に合わせたり、普段着に合わせて使ったり、雨傘としてなど和傘の特徴に合わせたりして選ぶのもおすすめです。

 

日々の暮らしに取り入れてみませんか?

和傘の種類と特徴について説明してきましたが、いかがでしたか。

舞妓さんや舞台の小道具など、特別な場面に使われているイメージもありますが、和傘は特徴を知ることで日々の暮らしに取り入れることができます。

 

日差しがまぶしいときは小ぶりな「日傘」や、雨のときは「番傘」など、使い分けるのがおすすめです。ぜひ、ご自身に合った和傘を見つけて、和傘のある暮らしを楽しんでくださいね。

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