自分にあった箸の選び方のポイント|材質から産地の基礎知識
毎日の食卓で、多くの人たちが使っている箸。日本の伝統的なものであり、欠かすことのできない必需品です。
産地や材質などによって、箸の特徴も変わることから、何を基準にして選べば良いのか難しいですよね。
そこで今回は、使い心地のいい、自分だけの箸選びのポイントをご紹介。
自分だけの箸を見つけて、毎日の食事を楽しくしてみましょう。
もくじ
箸の始まりはどこから?
手に持ちやすいような、2本の細い棒が1つになった箸。
諸説ありますが、箸の歴史は古く、その始まりは縄文時代だといわれています。しかし、この時代は食べるためではなく、祭器として使われていました。飛鳥時代になり、遣隋使であった小野妹子が、日本へ箸でご飯を食べる文化を持ち帰りました。そこから朝廷では、箸を使ってご飯を食べるようになりました。平安時代になり、庶民の間でも箸の食文化が定着していきました。
箸を使う国はいくつかありますが、匙(さじ)などを一緒に使わず、箸だけで食べる国は日本だけです。
十八膳(じゅうはちぜん)
こま(koma)
箸の種類ついて
ご飯を食べるとき、料理を作るとき、料理をとるときなど、わたしたちは日々さまざまなシーンで箸を使います。箸に触れる機会は多いと思いますが、それぞれにどんな役割があるのかをご存知でしょうか。
兵左衛門
ペアお箸セット -おお、いい夫婦セット(金しぶき)-
食事用
私たちが日頃口にしている箸は、多くの場合、洗って何度も使える塗り箸と呼ばれるもの。塗り箸とは、木地に漆を何度も重ね塗りしたつやのある箸のことを指します。
塗り箸もさまざまな産地があり、特徴も変わってきます。
菜箸
菜箸は、料理を盛りつける際に使ったり、調理する際に使ったりします。調理の際にフライパンが手に当たって火傷などをしないよう、30cm以上の長さがあることが特徴として挙げられます。そのほか、竹や木以外にも、フライパンが傷つきにくいシリコンタイプなどもでています。
盛り箸
菜箸と形は似ていますが、役割が異なります。料理が綺麗に盛りつけられるように、箸の先端が細い作りになっています。細いため調理には不向きですが、繊細な盛りつけをしたいときなどの丁寧な作業にむいています。
箸の産地について
世の中にたくさんの箸が出回っていますが、それぞれ特徴があり産地も異なります。代表的な産地は、輪島塗と若狭塗の2つなどが挙げられます。
輪島塗
輪島箸は、石川県輪島市で生産されている輪島塗の箸です。手間暇かけて作られていて、軽くて丈夫な作りが特徴です。使う木地を整え、研ぎや漆を塗り重ねて仕上げられています。輪島塗は100以上の工程があり、何人もの職人さんが分業して仕上げています。
若狭塗(わかさぬり)
福井県小浜市若狭で生産され、日本でのシェア率が高い若狭塗箸。貝殻や卵の殻、松の葉などを利用して模様を作っていきます。その上から、漆を何度も塗り重ねていき、研ぎ出し完成させる技法です。
箸の選び方について
箸を選ぶ上でのポイントをいくつかに絞って、ご紹介していきます。ここでは、皆さんがご自宅で使う食事用の塗り箸について解説します。
Kaguyahime
go-ld 小紋 -豆皿-
・箸の長さ
箸の長さを選ぶときは、一咫半(ひとあたはん)を意識すると良いでしょう。一咫(ひとあた)とは、人差し指と親指で直角をつくったときの、長さを指しています。この一咫の1.5陪の長さ(一咫半)が、理想の長さとされています。
成人した女性は21.5cm、成人した男性は23.5が目安と言われています。
・箸の形
そのほか、箸の形も大切なポイントになります。持ったときのフィット感や、食べもののつかみやすさなど、さまざまな点が挙げられます。
TSUNE
てん箸
丸
角が無く丸い形で、誰でも持ちやすいのが特徴です。ただ、角がないため、料理がつかみにくかったり転がりやすかったりすることがあります。
三角
三角タイプは、指にしっかりとフィットして持ちやすいのが特徴です。指で持ったときにふれる面が大きいため、安定感があります。箸を持つのが苦手な方にも、使いやすい形です。
四角
四角形の形は持ちやすく、角が食材をしっかりと掴んでくれるのが特徴です。懸念点としては、握ったときに角が当たってしまい、すこし不快に感じてしまうこともあります。最初は難しくても、使い続けて慣れていくのが良いかもしれません。
六角
鉛筆と同じ形状をしているため、手に馴染みやすく誰もが持ちやすい形となっています。箸が苦手というお子さんにもおすすめです。また、六角形は古来より縁起がいいとされる「亀甲」を表しています。おめでたい祝いの席などに、使われることが多いです。
kouzo(こうぞ)
祝い箸 -華紅-
・箸の材質
箸の主な材質は、木製、樹脂、プラスチックの3つに分けられます。樹脂とプラスチックでできた箸は軽いですが、木製の箸は重くなります。さらに、使っている木の種類によって重さも異なります。重いという点はありますが、ほか2つにはない、持ったときに木のぬくもりを感じることができます。軽さなのか、触り心地なのか、何を重視したいかで選ぶ材質も変わるため、箸選びで重要なポイントです。
・箸の産地
ひとつ前でもご紹介したとおり、同じ漆箸でも産地が異なれば作り方も変わってきます。どんなところにこだわりたいかを明確にすることで、より理想に近い箸選びができるかもしれません。
自分にあった箸を見つけよう
この記事を通して、箸の特徴や選ぶポイントをすこしでも知っていただけたら幸いです。自分だけの箸を見つけて、毎日の食事を楽しんでくださいね。
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