春になると、桜をモチーフにした可愛い和菓子がたくさんでてくる時期ですね。

お饅頭など皆さんが日ごろ口にしている和菓子ですが、じつは春夏秋冬が存在します。

今回の記事では、四季折々の和菓子や和菓子の歴史、おすすめな春の和菓子をご紹介していきます。

和菓子とは、どんなお菓子のこと?

皆さんは日ごろ何気なく食べている和菓子ですが、和菓子の歴史や洋菓子との違いがあることをご存知でしょうか。ここでは、歴史と洋菓子との違いについてご紹介していきます。

和菓子の歴史

和菓子の歴史は古く、縄文時代までさかのぼります。

当時食べるものに困っていた人々は、空腹を満たすために「古能美(木の実)」や「久多毛能(果物)」を食べていました。

ごはんとは違い、木の実や果物は甘いお菓子のような存在でした。

そのため、「菓子」と呼ばれるようになったのではないかという説もあります。

その後、どんぐりなどの木の実を砕き、砕いた粉を水でアクをぬき丸めてできたのが団子の始まりといわれています。

和菓子と洋菓子の違い

和菓子と洋菓子の違いは、原材料が異なります。洋菓子のバターや小麦粉など動物性の原料を使うのと違って、和菓子は米、豆類など植物性原料を使う場合が多くあります。最近では、和菓子と洋菓子を組み合わせた和洋菓子なども出てきています。

和菓子にも春夏秋冬がある

冒頭でお話ししたように、季節に四季が存在するのと同じように、和菓子にも春夏秋冬が存在します。そして、春夏秋冬それぞれに特徴をもった和菓子たちがあります。

ここでは、それぞれの和菓子をご紹介していきます。

春の和菓子

春の和菓子は、桜をイメージしたピンク色や桜の葉を使った和菓子が多くあります。見た目からも季節を感じられるような、見た目にも可愛い和菓子が多いのも特徴です。

春に登場する和菓子の一例:桜餅

夏の和菓子

夏の和菓子は、涼しげで爽やかな印象の和菓子が多くあります。
味わいも、爽やかで夏にぴったりな口当たりのよい和菓子が多いのも特徴です。

夏に登場する和菓子の一例:みずまんじゅう

秋の和菓子

秋の和菓子は、秋旬の芋や栗などをつかった和菓子が多くありますい。

旬の素材を使うことで、より甘みのある美味しい和菓子を味わうことができます。

秋に登場する和菓子の一例:芋ようかん

冬の和菓子

冬の和菓子は、雪をイメージした白い和菓子が多くあります。
見た目も可愛いく、冬を感じやすい和菓子が多いイメージです。

冬に登場する和菓子の一例:花びら餅

和菓子にも春夏秋冬が存在し、それぞれの時期にしか味わうことができないものもあります。

春夏秋冬を意識して和菓子を選ぶことで、より和菓子を楽しむことができるはずです。

春の和菓子の時期と特徴

春の和菓子の時期

基本的に、春の和菓子の時期は3〜5月といわれています。ただ、いちご大福のように、冬から春の季節をまたいで販売される和菓子もあります。

春の和菓子の特徴

春の和菓子の特徴として、桜をイメージしたピンク色の和菓子や桜味の和菓子が登場します。

たとえば、桜餅もピンク色で桜の葉で包んだ和菓子など、桜の花をイメージしたものが多く見受けられます。

手土産にもおすすめな春の和菓子たち

手土産に代表的で、おすすめな春の和菓子を紹介していきます。

桜餅

春の代表的な和菓子といえば、桜餅を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。桜餅には、長命寺(関東風)と道明寺(関西風)の2種類存在します。

長命寺

白玉粉・小麦粉をベースに、生地がもっちとした食感の和菓子です。

クレープのようにまかれていて、中はこし餡で塩漬けした桜の葉をまいたものが長命寺になります。

餡子で甘いので、塩っけのある桜の葉がアクセントになって美味しいです。

道明寺

道明寺粉(※1)を使用し、長命寺と違いおまんじゅうのように丸めた和菓子です。

こちらも桜の葉でまかれ、つぶつぶとした食感が特徴です。

最近では関東のスーパーでもよくみかけるようになりました。

草餅

よもぎの若葉をお餅に包み丸めたものが草餅です。

江戸時代初めの頃から、けがれを祓うことで草餅を食べる習慣があったと諸説があります。

もっちりとした食感で、他のお饅頭では味わうことができない風味です。

若葉をつかっていますが、くせもなく食べやすいのが特徴です。

お花見団子

お花見団子はピンク色・白色・緑色の3色でできたお団子です。

見た目も晴れやかで、とても可愛いのが特徴。

友人とピクニックなどする際に、手土産として持ちよるのがおすすめです。

鶯餅(うぐいすもち)

粒餡を餅や求肥(※2)で包み、きな粉をまぶしたものが鶯餅です。

サイズも小さく食べやすいサイズなので、ちょっとしたお土産におすすめです。

1587年豊臣秀吉が大和へ訪れた際に、献上したのが鶯餅といれています。

そこで口にした豊臣秀吉が感銘し、鶯餅と名付けた諸説があります。

いちご大福

いちご大福とは、いちごと餡子(あんこ)を餅で包んだものになります。

お店によっては、黒あんと白あんで中身が異なります。

いちご大福の歴史は浅く、昭和後期にできた和菓子の一種だといわれています。

稀にいちご大福を食べて、ぴりぴりしたことがあるという方もいると思います。

ぴりぴりするのは、いちごの糖分を分解した際に発生する炭酸ガスが関係しているそう。いちごをあんこや求肥で包んでしまうため、炭酸ガスが中で溜まったままになります。そのため、稀に食べたときにぴりぴりする感覚になる方が存在します。

なお、炭酸ガスは日ごろわたしたちが飲んでいる炭酸飲料と変わらないため、人体への影響はありません。

(※1)道明寺粉:もち米を水に浸してから蒸し上げ、乾燥させ、粗くひいてできたのが道明寺粉。江戸時代に作られた粉といわれています。

(※2)求肥:粉状にしたもち米に砂糖や水飴を加えながら、練りあげられたお菓子になります。

季節の和菓子をいただきながら、春を味わおう

気になった和菓子は見つけられましたか?

和菓子にも春夏秋冬が存在し、今しか食べられないものもあります。

現代は春の桜をモチーフにした、期間限定の和菓子も多くでています。

春のあたたかさを感じながら、和菓子をいただくことでもっと素敵な春を味わえるはずです。

 


SPECIAL